2000 Fiscal Year Annual Research Report
ハロゲン化チタンにより促進されるα,β-不飽和イミンへの二重求核付加反応の研究
Project/Area Number |
12650833
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
清水 真 三重大学, 工学部, 教授 (30162712)
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Keywords | 二重求核付加反応 / 共役付加受容体 / α,β-不飽和イミン / エノラート種 / エナミン / 1,4-1,2-付加反応 / 四塩化チタン / α-メタライミン |
Research Abstract |
α,β-不飽和カルボニル化合物は求核剤の共役付加受容体として古くから広く有機合成化学において用いられている。また、求核剤が付加した中間体であるエノラート種をさらにアルキル化する手法も生理活性化合物などの効率的合成法となっている。一方、カルボニル化合物の窒素アナログであるα,β-不飽和イミンへの求核付加反応ではイミノ基へ直接キラル補助剤を導入できるなどの利点があり、さらにその立体的および電子的な効果による反応性が対応するカルボニル化合物と大きく異なっていることから特異的な反応性が期待できる。本研究ではTiX_4存在下求核剤がα,β-不飽和アルドイミンへ1,4-付加し、さらに中間体であるエナミン誘導体がイミンヘ異性化し、もう1当量の求核剤が1,2-付加するという新しい型式の反応を見いだした。さらに求核剤を複数存在させた場合でも各々の求核剤が位置特異的に反応できることも見いだした。すなわち、ケテンシリルアセタールはTiX_4存在下N-シンナミリデン-p-アニシジンへ1,4-付加し、さらに中間体であるエナミン誘導体はイミンへ異性化し、もう1当量のケテンシリルアセタールが1,2-付加することを見いだした。またN-シンナミリデン-p-アニシジンと四塩化チタンの混合液にケテンシリルアセタールとアリルトリブチルスズの混合物を加えたところケテンシリルアセタールが1,4-付加反応し、アリルスズが1,2-付加した生成物が得られることも見いだしている。これらの結果は中間体としてα-メタライミンの存在を示唆するものであり、今後α-メタライミンの選択的生成法の開発が期待できる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] M.Shimizu: "N-Alkylation-Coupling Reaction of Imines Promoted by Alkylaluminum Reagents, Leading to a Facile Synthesis of 1,2-Diamines"Tetrahedron Lett.. (in press). (2001)
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[Publications] R.Hayakawa: "Novel Carbon-Carbon Bond Formation Reaction of Methoxyallene Oxide Promoted by TiI_4."Org.Lett.. 2,(25). 4079-4081 (2000)
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[Publications] M.Shimizu: "Chemoselective Imino Aldol Reaction Promoted by a Cation-Exchange Resin"Synlett. (12). 1828-1830 (2000)
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[Publications] M.Shimizu: "Highly Stereocontrolled Reduction of 1,3-Cyclopentanediones Using Oxazaborolidine-BH_3"Tetrahedron : Asymm.. 11,(19). 3883-3886 (2000)
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[Publications] M.Shimizu: "SChemoselective Deoxygenation of Sulfoxides with Titanium Tetraiodide"Synlett. (10). 1437-1438 (2000)
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[Publications] R.Hayakawa: "Reduction of 1,2-Diketones with Titanium Tetraiodide : A Simple Approach to α-Hydroxy Ketones"Tetrahedron Lett.. 41,(41). 7939-7942 (2000)