2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12650842
|
Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
石山 竜生 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00232348)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 靖典 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30271646)
|
Keywords | アリル型ホウ素化合物 / 遷移金属触媒 / ジボロン / アリル型求電子試薬 / ホモアリルアルコール / 3-アルコキシビニルボラン / 環状エーテル |
Research Abstract |
1.ジボロン反応剤を利用するアリル型求電子試薬の求核的ホウ素化反応 (1)ビス(ピナコラート)ジボロン、アリル型アセテートおよびアルデヒドの混合物を、前年度の研究で見いだしたPd(dba)_2/DMSO/50℃の条件下で攪拌することにより、アリル型アセテートの求核的ホウ素化と続くアルデヒドのアリルホウ素化がワンポットで進行し、対応する鎖状ホモアリルアルコールを収率よく与えることを見いだした。 (2)ビス(ピナコラート)ジボロンによる分子内にカルボニル基を有するアリル型アセテートの求核的なホウ素化反応と続く分子内アリルホウ素化反応による、環状ホモアリルアルコールの立体選択的かつ効率的なワンポット合成を達成した。前年度の研究で見いだしたPd(dba)_2/DMSOの条件はホウ素化には有効であるが、DMSOのホウ素への配位によりアリルホウ素化が極めて遅くなる。また、配位性のないトルエン溶媒を用いた場合には、触媒の失活によりホウ素化段階が進行しない。触媒の安定化を目的とした配位子の検討により、ホウ素化がPd(dba)_2-2AsPh_3触媒存在下トルエン中50℃で進行することを見いだした。これにより続く分子内アリルホウ素化は100℃で完結する。アリルホウ素化段階は立体選択的に進行し、シス型の単環性および二環性ホモアリルアルコールを高い異性体純度で収率よく与える。 2.遷移金属触媒による二重結合異性化反応によるアリル型ホウ素化合物の合成 (1)前年度の研究で見いだした反応条件を適用した分子内にカルボニル基を有する3-アルコキシビニルボランの異性化と続く分子内アリルホウ素化の組み合わせによる、環状エーテルの効率的なワンポット合成を達成した。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] Kou Takahashi: "A Borylcopper Species Generated from Bis(pinacolato)diboron and its Additions to α,β-Unsaturated Carbonyl Compounds and Terminal Alkynes"J.Organomet.Chem.. 625. 47-53 (2001)
-
[Publications] Tatsuo Ishiyama: "Palladium-Catalyzed Benzylic C-H Borylation of Alkylbenzenes with Bis(pinacolato)diboron or Pinacolborane"Chem.Lett.. 1082-1083 (2001)
-
[Publications] Tatsuo Ishiyama: "Synthesis of Pinacol Arylboronates via Cross-Coupling Reaction of Bis(pinacolato)diboron with Chloroarenes Catalyzed by Palladium(0)-Tricyclohexylphosphine Complexes"Tetrahedron. 57. 9813-9816 (2001)