2001 Fiscal Year Annual Research Report
糖とアミノ酸由来ポリウレタンおよびポリウレタンウレアの設計とその加水分解性の制御
Project/Area Number |
12650871
|
Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
橋本 和彦 工学院大学, 工学部, 教授 (20023484)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大川 春樹 工学院大学, 工学部, 講師 (50221122)
|
Keywords | L-グロン酸 / ポリウレタン / ポリウレタンウレア / 重付加 / 生分解性高分子 / 糖 / アミノ酸 / エコマテリアル |
Research Abstract |
1.昨年度に引き続き、まずD-グルクロン酸の還元性末端を還元して得られるL-グロン酸の、2位と3位、および5位と6位の水酸基をイソプロピリデン基で保護してラクトン(1__-および2__-)とL-リジン由来のジイソシアナートとの重付加を行い、ラクトン環を側鎖および主鎖に含むポリウレタン(3__-および4__-)を得た。得られたポリウレタンをトリフルオロ酢酸-水混合溶媒中で脱保護することにより、ラクトン環と水酸基を併せもつポリウレタン(5__-および6__-)に変換した。これらのポリウレタンをpH7および8の緩衝溶液中で加水分解速度を調べた。その結果、側鎖にラクトン環をもつポリウレタン(3__-)の方が主鎖にラクトンをもつポリウレタン(4__-)より加水分解しやすいこと、水酸基を併せもつポリウレタン(5__-および6__-)の方が、もたないポリウレタン(3__-および4__-)よりはるかに加水分解しやすいことなどが明らかになった。 2.一方、アミノ酸であるセリンのメチルエステル(7__-)とL-リジン由来のジイソシアナートとの重付加も同様に行い、対応するポリウレタンウレア(8__-)を得た。ポリウレタンの場合と同様な条件で加水分解実験を行ったところ、ポリウレタンウレアも加水分解するものの、上記ポリウレタンより加水分解速度が低いことがわかった。 いずれにしても本研究で得られたポリウレタンおよびポリウレタンウレアは、出発原料の糖、アミノ酸、および二酸化炭素に分解するので、生体内分解吸収性材料あるいは環境負荷軽減型高分子材料として期待される。
|
-
[Publications] Y.Shimura, K.Hashimoto, C.Yamanaka, D.Setojima: "Synthesis and Polymerization of New Styryl and Methacryloyl Monomers Containing Acidic Saccharide Moieties"J.Polym.Sci.:Part A:Polym Chem.. 39(22). 3893-3901 (2001)
-
[Publications] E.Ito, M.Yamamoto, K.Kajikawa, D.Yamashita, H.Ishii, Y.Ouchi, K.Seki, H.Okawa, K.Hashimoto: "Orientational Structure of Thiophene Thiol Self-Assembled Monolayer Studied by Using Metastable Atom Electron Spectroscopy and Infrared Reflection Absorption Spectroscopy"Langmuir. 17(14). 4282-4286 (2001)
-
[Publications] K.Katsuraya, Y.Imoto, K.Hashimoto, H.Takei, R.Aono, K.Hatanaka: "Synthesis of Oligosaccharide with Controlled Sequences"Carbohydrate Letters. 4(2). 131-136 (2001)