繊維強化セラミックス基複合材料の耐酸化性の向上およびその機構の解明

2000 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 12650895
• Research Institution: The University of Electro-Communications
• Principal Investigator: 朱 世杰 電気通信大学, 大学院・電気通信学研究科, 助教授 (60283032)
• Keywords: 複合材料 / SiC / SiC / 耐酸化性 / クリープ

Research Abstract

本研究の主たる目的は、セラミックス基連続繊維強化複合材料SiC/SiCの耐酸化性向上の方法を評価し、損傷過程および破壊機構を解明することであり、それに基づき、新材料の開発と工学的設計への指針を与えようとするものである。この一年間の研究において、一般的耐酸化性に関する研究ではなく、SiC/SiC系複合材料のクリープ・酸化特性を調査した。本研究遂行上重要なポイントは、SiC/SiC複合材料の入手と、試験片加工、クリープ・酸化試験およびその機構について巨視的ならびに微視的に観察し、微視組織的パラメータと力学的特性の関係を確立することである。データ処理用の設備としてパソコンを一台買った。本年度の具体的研究実績は次の通りである。
(1)JFCCおよび航空宇宙技術研究所から提供されたSiC/SiC複合材料の入手、試験片加工およびクリープ・酸化試験を実施した。
(2)SiC/SiCのクリープ・酸化過程中に止め、その試験片での繊維、マトリックス、繊維とマトリックス界面をEPMAおよびSEMで観察を行った。
(3)クリープ試験中荷重を部分に除荷して、計測したヒステリシスループから剛性率を測定した。
(4)微視組織的パラメータと力学的特性の関係を試みた。
(5)マトリックス中の添加物より高温シールの方法と表面でのコーテイングよりガラスシールの方法について耐酸化機構の解析を実施した。
(6)本研究の成果をまとめるとともに、国内・国際会議および学術雑誌における公表を行った。

Research Products

• [Publications] M.Mizuno,S.Zhu,Y.Kagawa: "Creep and cyclic fatigue behavior of SiC/SiC composites"Ceramic Engineering and Science Proc.. 21. 433-444 (2000)
• [Publications] S.Zhu,M.Mizuno,Y.Kagawa: "Creep and Fracture of Engineering Materials and Structures"Trans Tech Publications Ltd. 755-762 (2000)