2000 Fiscal Year Annual Research Report
栽培時のトマトとホウレンソウのSOD遺伝子およびAPX遺伝子の発現解析
Project/Area Number |
12660033
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
古川 一 大阪府立大学, 農学生命科学研究科, 講師 (40240957)
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Keywords | SOD / APX / ホウレンソウ / 遺伝子発現 / トマト / アスコルビン酸 |
Research Abstract |
1.本年度の実験 紫外線除去フィルムで被覆した雨よけハウスでトマトおよびホウレンソウを栽培した.トマトについては,展開葉数と生体重を測定し,紫外線除去フィルムの有無によって生育に差異が生じるかどうかを調査した.ホウレンソウについては,生体重,乾物重,展開葉数,SODおよびAPX遺伝子の発現調査した. 2.結果および考察 (1)トマト育苗 品種桃太郎8を7月から8月にかけて一ヶ月間栽培した.紫外線除去したのものでは,展開葉数が有意に大きかったが,生体重に差異は認められなかった.これは,差異の生じた1枚の展開葉の生体重が小さくため統計処理に反映されなかったためであると考えた. (2)トマト栽培 品種桃太郎8を9月から11月にかけて3ヶ月間栽培した.紫外線除去したものでは展開葉数,草丈および生体重が有意に大きかった.栽培期間が短いと統計的に有意な差がはでないが,栽培期間が3ヶ月では生育に差異が生じると考えた.しかし,この生育さは農業上有利な差異ではなかった. (3)ホウレンソウ栽培 品種オーライを10月から11月にかけて1月間栽培した.紫外線除去したものでは展開葉数,乾物重および生体重が有意に大きかった.また,紫外線除去したものではアスコルビン酸量が有意に低かった.さらに,紫外線除去したものでは,細胞質SOD遺伝子,葉緑体SOD遺伝子,葉緑体APX遺伝子の発現が弱かった.したがって,ホウレンソウは紫外線によって活性酸素が生じ,紫外線除去したものでは活性酸素の生成がすくないので,アルコルビン酸生成量がすくなくなる可能性があると考えた.
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