2000 Fiscal Year Annual Research Report
DNA,RNA結合蛋白質Hfqによる大腸菌細胞複製の制御機構
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12660069
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
和地 正明 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 助教授 (90192822)
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Keywords | 大腸菌 / 細胞増殖 / Hfqタンパク質 / 鉄イオン / DNA損傷 / 酸化ストレス |
Research Abstract |
大腸菌の細胞増殖を制御する新たな因子を見い出し、その分子レベルのメカニズムを明らかにすることを目的として、DNA、RNA結合タンパク質Hfq(hfq遺伝子産物)による細胞複製制御機構の解析を行った。これまでに大腸菌hfq変異株は、鉄イオンの取り込み系タンパク質FepAとFhuEを過剰発現し、過酸化水素のような酸化ストレスに対して高感受性を示すことが明らかとなっていた。そこで、生理的に酸化ストレスが誘発されるといわれている静止期におけるhfq変異株の状態を解析した。変異株は静止期において速やかにその生存率が減少することを見いだした。SOSレポーター遺伝子sfiA-lacZの発現から、変異株では静止期において高いレベルのSOS反応が誘導されており、DNA損傷が引き起こされていることが示唆された。常磁核磁気共鳴法による細胞内鉄イオン濃度の測定により、変異株では高濃度の鉄イオンが細胞内に蓄積していることが示された。また精製Hfqタンパク質は、試験管内でFenton反応により誘発したDNA損傷を抑制した。これらのことからHfqタンパク質は、鉄イオンの取り込み系タンパク質の発現調節により鉄イオンにより誘起されるラジカルの発生を抑えるとともに、DNAに直接結合してラジカルによるDNA損傷を抑制することにより、静止期における細胞の生存維持に寄与していると考えられた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Takashi Hirasawa: "A mutation in the Corynebacterium glutamicum LtsA gene cawses susceptibilhy to lysozyme, temperature sensitive growth, and L glutamate production "Journal of Bacteriology. 182・10. 2696-2701 (2000)
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[Publications] 和地正明: "大腸菌RNase G"日本農芸化学会誌. 75・2. 121-127 (2001)
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[Publications] Genryon Vmitsuki: "Involvement of RNase G in inviro mRNA metabolism in Escherichia cdi"Genes to Cells. 6・5. (2001)
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[Publications] Champika D.Wijayarathna: "Isolation of ftsI and murE genes involved in peptidoglycan synthesis from Corynebacterium glutamicum"Applied Microbiology and Biotechnology. (2001)