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2003 Fiscal Year Annual Research Report

エネルギー消費を促進する食品成分の検索と神経内分泌性機構の解析

Research Project

Project/Area Number 12660123
Research InstitutionHiroshima Jogakuin University

Principal Investigator

嶋津 孝  広島女学院大学, 生活科学部, 教授 (30090400)

Keywords酸素消費量 / 呼吸商 / レプチン / CRH / ジンゲロン / ジンゲロール / ラズベリーケトン
Research Abstract

1.食欲抑制ペプチドのエネルギー消費に及ぼす効果
脳(特に視床下部)に存在して食欲を抑制するいくつかの神経ペプチドが近年、分離同定されているが、本実験ではそれらの中で代表的なレプチンとCRHについて酸素消費量(VO2)ならびに呼吸商(RQ)に及ぼす効果を追究した。ラットの第三脳室内にレプチン40μgを投与すると暗期12時間の摂食量は1/2以下に減少し、VO2とRQも投与3時間後から対照ラットに比べて有意に低下した。これらのエネルギー代謝の変化が摂食行動の抑制に基づく二次的な効果であるかどうかを調べるため、非摂食下で同様な実験を行った。その結果、VO2は対照群と比べて差が見られなくなったが、RQは依然として有意に低下した。
他方、CRHを0.7〜2.8μg第三脳室内に投与すると用量に依存して摂食量が減少し、RQも1時間後から有意に低下した。しかし、VO2は摂食量の減少にもかかわらず、対照群と比べて差がなかった。そこで非摂食下で同様の実験を行ったところ、CRH投与群で数時間に亘ってVO2の増加が観察され、同時にRQも有意に低下した。レプチンとCRHは共にRQを低下させることから、選択的に脂肪の燃焼を促進する作用をもつと考えられるが、からだ全体のエネルギー消費(VO2)に対して両者は異なった作用を発揮することが明らかになった。
2.エネルギー消費を促進する香味食品成分の解析
ショウガやラズベリーにはVO2を増加させ、かつRQを低下させる働きのあることが見出されたので、その有効成分を探索した。前者の場合にはジンゲロンとジンゲロールの相乗的効果を、後者の場合にはラズベリーケトンに該作用のあることを認めた。またラズベリーケトンを高脂肪食に添加してラットに与えると、高脂肪食摂取に基づく脂肪蓄積と脂質代謝異常を防止・改善することが明確になった。

  • Research Products

    (5 results)

All Other

All Publications (5 results)

  • [Publications] 石見百江, 寺田澄玲, 下岡里英, 嶋津 孝: "ショウガの成分がラットのエネルギー代謝に及ぼす効果"日本栄養・食糧学会誌. 56(3). 159-165 (2003)

  • [Publications] 嶋津 孝: "飽食の時代に無駄なエネルギー消費を究める"日本栄養・食糧学会誌. 56(5). 307-316 (2003)

  • [Publications] 石見百江, 嶋津 孝, 寺田澄玲: "ラズベリーケトンがラットのエネルギー代謝に及ぼす作用、(1)酸素消費ならびに呼吸商への影響"肥満研究. 9(3). 296-301 (2003)

  • [Publications] 寺田澄玲, 石見百江, 嶋津 孝: "ラズベリーケトンがラットのエネルギー代謝に及ぼす作用、(2)組織ならびに血中の脂質代謝動態に対する効果"肥満研究. 9(3). 302-307 (2003)

  • [Publications] 岩井 将, 嶋津 孝: "トレーニング生理学(芳賀脩光, 大野秀樹 編)"杏林書院. 263-271 (2003)

URL: 

Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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