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2002 Fiscal Year Annual Research Report

ウニ病原細菌Flexibacter SP.の生存戦略に関する研究

Research Project

Project/Area Number 12660159
Research InstitutionHOKKAIDO UNIVERSITY

Principal Investigator

田島 研一  北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 教授 (80002252)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 澤辺 智雄  北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 助教授 (30241376)
Keywordsウニ / 種苗生産 / 斑点病 / Tenacibaculum sp. / VBNC / 蘇生
Research Abstract

本年度は、エゾバフンウニ斑点病原因菌Tenacibaculum sp.(formerly, Flexibacter sp.)のVBNC状態からの蘇生を、75%ASWとホモジナイズしたウニを添加した75%ASWの2つの系を用いて以下項目について検討した。1)保持温度のシフトアップ、2)原因菌培養上清の添加、3)熱ショック、4)ウニ個体体腔内への接種、5)酵母エキスの添加、6)塩化第二鉄溶液の添加。
その結果、以下の結果を得た。
1.75%ASWのみの系では、5℃から25℃への温度のシフトアップ、本菌培養上清の添加、ヒートショック、ウニ個体体腔への接種、酵母エキスの添加ではいずれも蘇生しなかったが、この系に塩化第二鉄溶液を0.0017%(約60μM鉄濃度)の割合で加え、5℃から25℃への温度のシフトアップによりVBNC状態に以降後、4日目までの細胞で蘇生がみられた。
2.ホモジナイズしたウニを添加した75%ASWの系では、鉄を加えた系は勿論、鉄無添加の系においても5℃から25℃への温度のシフトアップにより蘇生がみられた。この場合、鉄無添加の系ではVBNC状態に以降後、3日目までの細胞で蘇生がみられたが、それ以降の細胞では蘇生がみられなかったのに対して、鉄添加の系では15日目までの細胞でも蘇生がみられた。なお、1.同様その他の検討項目では蘇生はみられなかった。
1.および2.の結果から、蘇生には鉄の存在が大きな役割を果たしていることが示唆された。
3.蘇生細胞は、主なる性状、元株抗血清との凝集性、ウニに対する病原性、細胞形態などの点で元細胞と一致した性状を示した。
以上の結果から、本病原因菌は、低水温期にVBNC状態となりウニ個体表面などに付着して生残し、高水温期にVBNC状態から蘇生して、再び本病を発生せしめる可能性が強く示唆された。

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Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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