2000 Fiscal Year Annual Research Report
フローサイトメトリーを用いた水産増養殖場における底泥細菌の群集構造解析と底質改善
Project/Area Number |
12660177
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
前田 広人 鹿児島大学, 水産学部, 助教授 (80238873)
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Keywords | フローサイトメトリー / 底泥 / 細菌 / 底質 / 群集 / 底質改善 / 増養殖場 / 硫化物 |
Research Abstract |
本年度は底泥の一般的性質の把握と、フローサイトメトリーによる底泥細菌の識別手法の確立を目指した。得られた結果は以下のとおりである。 1.鹿児島県下の養殖場29個所の底泥試料をKK式コアサンプラーによって採取した。 2.得られた底泥について含水率、強熱減量、硫化物、CODおよびSOD(Sediment Oxygen Demand)を測定した。各細菌群はMPN法とフローサイトメトリーによって計数した。 3.SOD値と硫化物濃度を比較すると、SOD値が高いところでの硫化物濃度には、高濃度と低濃度の二つの傾向が見られた。これには、化学的酸素消費と微生物学的酸素消費のいずれが酸素消費に大きく関わるかに関係していると推測される。 4.底質指標細菌としての硫酸還元菌、硝化細菌、脱窒細菌、メタン細菌の菌数と化学的な指標との間にはよい相関は得られていない。 5.今後は抗体や色素を応用して各細菌の計数精度を向上させるとともに現場の底質データの蓄積を行う予定である。
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