2002 Fiscal Year Annual Research Report
海産無脊椎動物が生産するオピン類の一斉分析法の開発
Project/Area Number |
12660190
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
菅野 信弘 北里大学, 水産学部, 助教授 (40169800)
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Keywords | opine / marine・invertebrates / determination / HPLC / o-phtalaldehyde / Sep-Pak cartridge / amino acid analyzer |
Research Abstract |
1.o-phtalaldehyde 誘導体化+Sep-Packカートリッジ処理による2級アミン類の分画と汎用アミノ酸分析システム(NaCIO/o-phtalaldehydeポストカラム検出法)によるオピン類の一斉分析法の応用 昨年度までに確立したオピン類の一斉分析法の信頼性を確認するとともに、問題点を洗い出すために、ホタテガイおよびアヤボラを用いた強制運動-回復実験系を組み立て、オピン類の変動を調査した。ホタテガイではオクトピン、アヤボラではストロンビン、アラノピン、タウロピンの変動を追跡した。定量感度、精度、前処理の簡便性の点では従来の方法(PITC誘導体化法)よりはるかに勝っていた。その一方で、予想していたように、分析時間/試料が90分を要する点、また、アミノ酸分析装置をそのまま流用する方式をとるために、溶出および洗浄・再生に少なくても4種類の緩衝液を準備する必要性がある点は改良が望まれるポイントであった。 2.プレカラム誘導体化法の導入および異なる分離モードの導入 1の結果を受け、分析時間の短縮を図るためのいくつかの検討を行った。 1)プレカラム誘導体化法 平成12年度より継続的に検討を進めてきたが、5種類のオピン全てに有効な誘導体化試薬または誘導体化条件の決定には至らなかった。 2)異なる分離モードの導入 ポストカラム検出を利用し、アミノ酸分析(陽イオン交換モード)とは異なる分離モードを適用する方法を検討した。誘導体化なしでは逆相モードの適用は困難と思われたので、弱陰イオン交換モードを利用するYMC-Pack NH_2カラムの導入を試みた。酢酸Na緩衝液-アセトニトリル系のグラジエント溶出を適用したところ、ある程度の分離が可能であった。現在、溶出条件の最適化を図っている。この方法が利用可能になれば、分析時間は60分/試料以内に短縮が可能であると予想している。
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