2000 Fiscal Year Annual Research Report
暗渠排水施設を用いた地下水管理と排水再利用に伴う土壌中の塩分挙動に関する研究
Project/Area Number |
12660220
|
Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
北村 義信 鳥取大学, 乾燥地研究センター, 助教授 (80284008)
|
Keywords | パキスタン / インダス川流域 / 暗渠排水施設 / 地下水管理 / 排水再利用 / 土壌塩分管理 |
Research Abstract |
この研究は,パキスタン,インド,エジプト,中央アジアなど乾燥地・半乾燥地に位置する農業国で進められている暗渠排水施設の整備後に予想される用水消費量の増大に対処するため,暗渠排水施設を活用した節水的水管理技術の確立に向けた基礎データを得ることを目的とする。平成12年度は,パキスタンで進められている暗渠排水システムの構造や管理の実態を明らかにするため,研究分担者(RAI,Niaz Ahmad)と農業用水管理に関わる行政・研究機関を訪問するとともに現地調査を行い資料・データを収集した。訪問した機関は,研究分担者の所属するファイサラバード農業大学(UAF)をはじめ,パキスタン水資源研究会議(PCRWR),国立農業研究会議(NARC),農業・生物学原子力利用研究所(NIAB),国際水管理研究所パキスタン事務所(IWMI,Pakistan),国際ウォーターロギング・塩害研究所(IWASRI),プンジャブ州農業省水管理局,国家排水計画(NDP),塩害モニタリング事務所(SMO),第4排水プロジェクト事務所などである。これらの機関でパキスタンの灌漑排水に関する資料を収集するとともに,本研究の意図するところを説明しそれに対する意見を聞いた。折りしも,インダス川流域は建国以来最悪の渇水に見舞われており,本研究に対しては各機関から強い支持が得られた。現地調査はチュナブ川とラビ川に挟まれたRechna Doabの南西部で建設された第4排水プロジェクトを中心に実施した。本プロジェクトは,パキスタンにおける暗渠排水システムの代表的なものであり,地形が平坦で十分な落差が取れないため,暗渠,集水渠からの排水をSumpと呼ばれる吸水槽へ集め,それをポンプで排水路へ排除するポンプ排水システムが採用されている。このプロジェクトの設計概念・諸元に関する資料を収集し,幾つかのSumpにおいて排水のECを測定した。
|
Research Products
(1 results)
-
[Publications] N.Ahmad,Q,A.Awan,J.K.Sial and Y.Kitamura: "Evaluation of irriqation management options for reuse of subsurface low quality drainage water : lysimeter study"Proceedings of 2nd International Symposium on Mew Technologies for Environmental Monitoring and Agro-Applications. Agroenvivon 2000. 554-560 (2000)