2000 Fiscal Year Annual Research Report
蒸発に伴う不均一土壌中の水分・塩分・熱移動特性とそのモデル化に関する研究
Project/Area Number |
12660222
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
諸泉 利嗣 岡山大学, 環境理工学部, 助教授 (60230174)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 健志 岡山大学, 環境理工学部, 教授 (60127587)
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Keywords | 土壌水分・塩分・熱同時移動 / 土壌の不均一性 / 蒸発過程 / サーモTDR / 水蒸気対流 |
Research Abstract |
乾燥地・半乾燥地農業においては、蒸発に伴う塩類集積が深刻な問題となる。この問題を解決するために、蒸発過程における土壌中の水分・塩分・熱の同時移動メカニズムの解明と予測・制御が必要である。本研究では,これまでほとんど行われてこなかった不均一土壌系における水分・塩分・熱の同時移動特性を室内実験と数値実験によって明らかにする。また,蒸発過程で生じる水蒸気移動について,従来ほとんど考慮されなかった対流機構の検討を加える。 本年度は研究の初年度であるため,実験システムの試作と各種センサーの性能チェックを行った。1)計測センサーの試作:最近開発された,土壌中の水分,電気伝導度,温度が同時計測できるサーモTDRプローブの試作を行った。本研究に適用できるよう,従来のものより小型なプローブを開発し,試作されたサーモTDRプローブは小型土壌カラムを用いて性能チェックを行った。その結果,所定の精度を得ることができたので,本実験で使用可能なことが確認できた。また,水蒸気移動を計測するために新規購入した土壌ポテンシャルメータの精度チェックも行った。2)直方体土壌充填コラム作成:土壌の不均一性を2次元場で再現するために直方体土壌充填コラムを作成した。また,蒸発過程で土壌中の水蒸気対流を明らかにするために小型の直方体土壌充填層を別途作成した。コラムの作成に際しては、事前に既存モデルを用いてシミュレーションを行い、コラムの大きさと各センサーの配置を決定した。 研究に有意義な情報と助言を得るために関連研究者との研究打ち合わせを実施した。
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