2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12670006
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
田中 宏一 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (20125941)
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Keywords | 腹膜 / 知覚神経 / 脊髄神経節 / 迷走神経下神経節 / 自律神経 / ラット / 神経トレーサー |
Research Abstract |
腹膜は腹壁の内張をしている壁側腹膜と、内臓を包む臓側腹膜に分けられるが今年度は壁側腹膜について検索した。壁側腹膜を左右、頭側部、尾側部に分け、それぞれの部位に神経トレーサーであるFluoro goldの粉末を塗り、プラスチックシートを瞬間接着剤で貼り付け、漏れないようにした。10日後ラットを灌流固定し迷走神経下神経節(NG)と脊髄神経節(DRG)を取り出し、凍結切片を作成し蛍光顕微鏡で標識細胞を調べた。今回おこなった壁側腹膜への塗布実験ではNGには陽性細胞は出現せず、注入側の第9胸神経節から第4腰神経節に標識細胞が観察された。陽性細胞が現れた神経節は連続しており、各神経節の陽性細胞数(1〜123)のヒストグラムをみると、単峰性の分布であった。これらの結果より、壁側腹膜は脊髄神経節により分節性に支配されており、迷走神経の知覚成分の関与は無いことがわかった。
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