2000 Fiscal Year Annual Research Report
細胞内レドックス制御機構におけるへム結合蛋白質HBP23の機能解析
Project/Area Number |
12670124
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
阿部 靖子 日本医科大学, 医学部, 講師 (60089612)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松村 智裕 日本医科大学, 医学部, 助手 (20297930)
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Keywords | ラット / HBP23 / peroxiredoxin / peroxidase |
Research Abstract |
ヘム結合蛋白質HBP23(Heme Binding Protein,Mr:23,000)は、ヘムに強い結合能を有するラット由来の蛋白質である。本蛋白質はその一次構造からperoxiredoxinファミリーに属する。peroxiredoxinファミリー蛋白質は、システイン残基を活性中心とする新しいタイプのperoxidaseである。本ファミリー蛋白質は細胞内過酸化水素量の調節のみならず、細胞増殖・分化、アポトーシス、免疫等への関与、c-ABL tyrosine kinase(可溶性チロシンキナーゼ)との相互作用等種々の蛋白質との相互作用を示唆する生化学的知見が得られていることから、細胞内レドックス制御機構において中枢的な機能をはたしていることが示唆される。本年度我々は次の結果を得た。1)遺伝子組み替え技術を用い、HBP23、大腸菌thioredoxin(Txn)および大腸菌thioredoxin reductase(TR)を大腸菌系で発現させた。HBP23は、大腸菌Txn-TR系に依存したperoxidase活性をしめした。その活性はラット由来Txn-TR系と同程度であった。2)既に得ている三次構造解析結果をもとに、遺伝子組み替え技術を用い、活性中心近傍のアミノ酸残基に変異を導入した変異型蛋白質を大腸菌系で発現させた。活性中心近傍に2個のアルギニン残基が存在する。発現蛋白質をもちい解析した結果、これらは活性中心を形成している2個のシステイン残基同様、本蛋白質のperoxidase活性発現に重要であることがわかった。
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Research Products
(1 results)