2000 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト癌における癌遺伝子c-erbB-2(HER-2/meu)の発現と増幅の解析
Project/Area Number |
12670157
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Research Institution | 山梨医科大学 |
Principal Investigator |
大井 章史 山梨医科大学, 医学部, 教授 (50160411)
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Keywords | c-erbB-2 / FISH / 癌遺伝子 |
Research Abstract |
1.肺癌 195例の肺癌(原発性肺癌182例、転移性肺癌13例)について抗c-erbB-2抗体を用いて免疫組織化学的検索を行い、原発性肺癌2例と乳癌の転移1例で癌細胞膜上にc-erbB-2蛋白の過剰発現を認めた。Fluorescence in situ hybridization(FISH)ではこれら3例に高レベルの遺伝子増幅がみられた。 2.胃癌 352例の胃癌について免疫組織化学的検索を行い29例(8.2%)にc-erbB-2蛋白の過剰発現を認め、FISHではhybridizationの成功しなかった2例をのぞいて全例で高レベルの遺伝子増幅がみられた。ELISAによる術前患者の血清c-erbB-2蛋白断片(p105)の定量はc-erbB-2蛋白の過剰発現と増幅のみられた11例について行い、肝転移のあった1例で優位の上昇を認めた。 3.子宮体癌 105例の子宮体癌(類内膜腺癌98例、漿液性腺癌2例、癌肉腫4例および扁平上皮癌1例)について免疫組織化学的検索を行い4例の類内膜腺癌で、c-erbB-2蛋白の過剰発現とc-erbB-2遺伝子の高度増幅を認めた。 4.乳癌 173例の乳癌についてついて免疫組織化学的検索を行い52例(30.1%)にc-erbB-2蛋白の過剰発現を認めた。このうち25例についてFISHを行い、評価可能であった20例中19例で遺伝子増幅を認めた。
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Research Products
(1 results)