2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12670169
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
鈴木 利光 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (80018952)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉野 隆 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (90171165)
渡辺 一男 福島県立医科大学, 医学部・附属病院病理部, 助教授 (80167105)
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Keywords | グルコーストランスポーター1 / 脂肪酸合成酵素 / ヒト胃癌 / ヒト食道癌 / ヒト軟部肉腫 / ヒト肺癌 / 肝型脂肪酸結合蛋白 / 甲状腺未分化癌株 |
Research Abstract |
1.胃癌(n=617)におけるグリコーストランスポーター1の発現は、高分化型、深達度、脈管侵襲、リンパ節・肝転移、ステージおよび予後と密接な相関を示した(Cancer投稿中)。 2.胃癌における脂肪酸合成酵素(FAS)の発現は、性、年令、高分化型に相関したが予後との関連性はなかった。また、FASは再生上皮、腸上皮化生にも高頻度に発現していた(Histropathology投稿中)。 3.食道癌(n=88)ではほぼ全例がFAS陽性であり、その他に再生上皮、前癌病変にもほぼ癌と同程度にFASの発現が認められた(Histopathology投稿中)。 4.軟部肉腫(n=64)で、FASは31%に陽性で、FASの発現は腫瘍のサイズ、深在性および予後不良と正の相関を示した(Cancer投稿予定)。 5.肺癌(n=190)では68%に肝型脂肪酸結合蛋白(L-FABP)の発現が認められ、大細胞癌(80%)、腺扁平上皮癌(83%)で陽性率が高かった。予後との相関はなかった。 6.胃癌株TAKIGAWAは、L-FABPを産生しているが、二次元電気泳動とウエスターンブロッティングにより、肝のL-FABPとは異なるL-FABPのスポットが検出された。 7.甲状腺未分化癌株(n=4)にFASとグルコーストランスポーター1の発現を認めた。 8.胃癌株(n=8)および正常胃粘膜(n=4)のFASおよび脂肪酸代謝関連酵素・蛋白の12種のmRNAの発現を調べた。その結果、脂肪酸活性化系、β酸化系、膜脂質合成系および蛋白アシル化系のいずれもが細胞株で正常部に比べて発現が亢進していることが確認された。
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Research Products
(1 results)