2001 Fiscal Year Annual Research Report
HTLV―1の感染、組み込みと腫瘍原性に関する解析
Project/Area Number |
12670272
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
三輪 正直 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (20012750)
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Keywords | HTLV-1 / 無細胞系HTLV-1 / ATL / レセプター / 組み込み / マウスモデル |
Research Abstract |
我々は、ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)を産生する細胞を新生仔マウスに投与することにより、HTLV-1がマウスに感染し、18カ月間にわたってプロウイルスが検出されることを証明してきた。しかし、無細胞系のHTLV-1粒子の感染性については殆どわかっていないのが現状である。我々は、ネコ線維芽細胞より産生される無細胞系のHTLV-1粒子がマウス培養細胞とヒト培養細胞に侵入することを昨年明らかにした。本年度は、更に、この過程に於いてウイルス粒子がマウス細胞に吸着する段階及ぴ細胞に侵入する段階について調べた。驚くべきことに、ヒトT細胞株よりもマウスT細胞株への吸着と進入効率が数倍高かった。また、ウイルスDNAの検出も、マウス細胞では1時間目より検出されるのに対して、ヒトT細胞では少レ遅れて3時間目より検出された。しかし、ヒトT細胞ではその後30日にわたって持続してウイルスDNAが検出されるのに対して、マウス細胞中でのウイルスDNAは早く減少し、21日目には検出できなくなった。ウイルスDNAの発現をRT-PCRで調べたところ、感染後、ヒトT細胞では4日目まで、マウスT細胞では2日目まで検出され、以後は検出されなかった。 ATLの発症に関しては、従来は、吉田らにより精力的にウイルス遺伝予のTaxタンパク質のトランスに働く作用が重点的に調べられてきた。一方、HTLV-1がATL細胞に組み込まれていることから、HTLV-1のゲノムヘの組み込みが何らかのシス効果を生じる可能性がある。我々は、HTLV-1が組み込まれたゲノム上の位置を感度良く検出するためのlnverse PCR法を開発した。これを用いて、ATL細胞について組み込み部位を調べたところ、幾つかの増殖関連遺伝子と考えられる部位に挿入されていることが分かった。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Tanaka, M., et al.: "HTLV-1 infection to mice : proliferation of cell clones with integrated HTLV-1 provirus in lymphoid organs"J. Virol.. 75. 4420-4423 (2001)
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[Publications] Feng, R., et al.: "Cell-free entry of human T-cell leukemia virus type 1 to mouse cells"Jpn. J. Cancer Res.. 92. 410-416 (2001)
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[Publications] Uchida, M., et al.: "Genetic and functional analysis of PARP, a DNA strand break-binding enzyme"Mut. Res.. 477. 89-96 (2001)
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[Publications] Kawamoto, T., et al.: "Expression of cycloxygenase-2 in the subserosal layer correlates with postsurgical prognosis of pathological tumor stage 2 carconama of the gallbladder"Int. J. Cancer. (in press). 4420-4423 (2002)
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[Publications] Uchida, M., et al.: "Overexpression of poly(ADP-riblse) polymerase disrupts organization of cytoskeletal F-actin and tissure polarity in Drosophila"J. Biol. Chem.. (in press). (2002)