2000 Fiscal Year Annual Research Report
潜伏HIV再活性化シグナルによるLTRの脱メチル化制御
Project/Area Number |
12670274
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石田 尚臣 東京大学, 医科学研究所, 助手 (80293447)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩倉 洋一郎 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10089120)
渡邉 俊樹 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (30182934)
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Keywords | HIV / CpGメチル化 / 潜伏HIV再活性化シグナルによるLTRの脱メチル化制御 / 潜伏感染 / 細胞内シグナル伝達 |
Research Abstract |
慢性持続感染細胞株及びLPS刺激によりHIV発現が誘導されるHIVトランスジェニックマウス(HIV-Tg)の脾臓細胞を材料に、LPS,TNF-a等による刺激を加え、HIVの再活性化を経時的に解析するとともに、染色体DNAを抽出してbisulfite genomic sequence法を用いてCpGの脱メチル化部位を詳細に解析した。更に脱メチル化部位を含む塩基配列のOligoプローブと抗体をを用いたElectrophoresis mobility shift analysis(EMSA)およびsuper-shift assayにて結合タンパク質の解析を行った。その結果、1)慢性感染細胞においてLTRのCpGメチル化のレベルとウイルス遺伝子発現レベルは逆相関すること、2)TNF-a等の刺激でウイルス遺伝子発現を誘導すると発現誘導に伴いCpGの脱メチル化が進行すること、3)LPS刺激によるHIVの発現誘導は細胞周期依存的であること、4)その際LTR上の部位特異的CpG脱メチル化が伴うこと、5)2ケ所の特異的脱メチル化部位がCREB/ATFファミリーの結合配列に相同性を有していること、6)これらの配列にはCpGのメチル化の有無に関わらず結合する共通のタンパク質が存在し、それは既知のCREB/ATFファミリー転写因子とは異なること、7)この部位には非メチル化配列特異的に複数の核内因子が結合しうること、を明らかにした。なお、本研究結果は現在論文投稿中である。
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