2001 Fiscal Year Annual Research Report
除草剤散布にともなうダイオキシン類曝露林業労働者の癌死亡リスクに関する追跡研究
Project/Area Number |
12670326
|
Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
車谷 典男 奈良県立医科大学, 医学部・医学科, 教授 (10124877)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森永 謙二 大阪府立成人病センター, 調査部・参事
|
Keywords | 除草剤 / 林業労働者 / 歴史的コホート研究 / 死因分析 / ダイオキシン類 |
Research Abstract |
本研究は、国際がん研究機関による'IARC Monographs on the evaluation on the carcinogenic risks on humans'第68巻(1997)でグループ1(ヒトへの発癌性あり)..に分類されたダイオキシン類に曝露された可能性のある集団の追跡調査によって、ダイオキシン類の健康影響、特に癌死亡リスクの大きさを明らかにすることを目的としたものである。一部の国有林では、不純物としてダイオキシン類を含有する除草剤が1967年から1970年まで使用されていたが、この間に近畿地方と中国地方の2府14県の常勤職員として勤務経験のあった林業労働者2091名を、複数の退職者名簿と調査協力の得られた就労経験者等から情報に基づき対象コホートとして設定した。このうち、初年度で1863名(追跡率89.1%)の生死を明らかにしたが、今年度は、死亡が確認された471名について、名簿の確認、戸籍情報の整理を行うとともに、管区法務局の担当者の指導を受けた上で、9月25日に大阪法務局長宛てに、書類一式を揃えて「戸・除籍謄本の無料交付ならびに死亡届書に添付された死亡診断書の記載事項証明書交付の承認申請」を行った。現時点で、法務省から今回の承認申請に対する諾否の返事がなく、死亡診断書の入手作業にはかかれていない状況にある。承諾の返事があれば迅速に対応できるよう、全国の関連地方法務局20か所、関連市区町村150か所への郵送準備作業は終了している。また、当時のばく露状況を把握するために、当時の作業に対する聞き取り調査を進めている。
|