2001 Fiscal Year Annual Research Report
障害者に対する音楽療法の神経行動・内分泌学的評価手法に関する研究
Project/Area Number |
12670351
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
金森 雅夫 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (90127019)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 みずえ 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (40283361)
中原 大一郎 浜松医科大学, 医学部, 教授 (80128389)
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Keywords | 障害者 / 音楽療法 / 評価 |
Research Abstract |
平成13年度は音楽療法と同様にQuality of Lifeの維持、向上の効果の期待できるペット型ロボット活動を実施した。高齢者が定期的にペット型ロボットAIBOとの活動に参加することでQuality of Life、孤独感などの影響を分析した。施設高齢者5名を対象に約2ヶ月間20回実施したが、AIBO活動中の評価の1回目と20回目を比較すると「発語」、「感情語」、「満足度」が有意に上昇していた(p<0.05)。AKO孤独感尺度は3.33(±2.16)から1.00(±1.26)と有意に減少していた。SF-36のAIBO活動前後の比較を示したが、日常役割機能(身体)(RP)は活動前と比べると活動後が有意に上昇していた。カテコラミン濃度変化と相関する唾液Chromogranin A(Cg A)では、ロボット活動の対象群は活動直前と比べると有意に低下していた(p<0.01)。 平成12年度に実施した音楽療法において前後の唾液を採取しており、唾液Chromogranin Aの音楽療法の16回の経時的変化を分析した。唾液CgAは顎下腺導管部に存在し、自律神経刺激により唾液中に放出されカテコラミン濃度変化と相関することが知られ、交感神経-副腎系の活動を示す指標である。介入前と介入後の1回目の前後をベースラインとして2回目以降のそれぞれ値と比較するためにt検定を行った。介入の回数を重ねた結果、介入前、後ともに徐々に増加傾向にあり、16回目に有意な差が認められた(p<0.05)。2元配置分散分析で介入前後と介入の回数で分析し、介入回数によって有意な変化をしていた(p<0.05)。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 鈴木みずえ, 金栄享子, 田中操, 金森雅夫: "ペット型ロボットを用いた高齢者のアクティビティ・ケアの試み"地域ケアリング. 4・4. 88-91 (2002)
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[Publications] 金森雅夫, 鈴木みずえ 他: "痴呆性老人デイケアでの動物介在療法の試みとその評価方法に関する研究"日本老年医学会雑誌. 38・5. 659-664 (2001)
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[Publications] 金森雅夫, 鈴木みずえ, 田中操: "ペット型ロボットによる高齢者のQuality of Life維持向上の試み"日本老年医学会雑誌. 39・3(掲載決定). (2002)
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[Publications] Suzuki M, Kamamori, M, Nakahara D, et al.: "Evaluation of Musictherapy for the Elderly with Dementia"Vascular Factors in Alzhemer's disease (2002.4.9). (2002)