2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12670390
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Research Institution | 福井医科大学 |
Principal Investigator |
飯田 礼子 福井医科大学, 助手 (40139788)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松木 孝澄 福井医科大学, 医学部, 教授 (10126617)
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Keywords | 年齢推定 / 個人識別 / 年齢依存性遺伝子発現 |
Research Abstract |
生後3日から15カ月を経過した近交系マウスから抽出した全RNAのディファレンシャルディスプレイ解析により、腎で年齢依存的に発現変化する3新規EST(Expressed Sequence Tag)を見い出した。そこで、そのひとつ(GenBank AI482564)について、cDNA cloning、genomic structureの解析、発現解析およびマッピングなどを行った。 1.cDNA cloning AI482564の5'側および3'側cDNA断片をSMART RACE cDNA Amplification Kit(Clontech)を用いてPCR法によりそれぞれ増幅後、subcloningしてから全長3,058bpのcDNAの全構造を決定した。このcDNA中のOpen reading Frameは、194アミノ酸残基よりなる分子量約2.2万のタンパク質をコードしていることが明らかとなった。この配列のBLAST検索から、ペルオキシソームの膜タンパク質であるMpv17およびPMP22との間にそれぞれ31%および24%の相同性があることが示された。 2 genomic structureの解析 exon-intron接合部位は、cDNA全体を網羅するように、部分的に重なりあった5個のfragmentを、cDNAおよびgenomic DNAを鋳型としてそれぞれ増幅し、両者の増幅産物を比較する事により決定した。この遺伝子の全長は約5kbであり、2個のintronと3個のexonより構成されていた。 3.発現解析 fluorescein標識した1,379bpのcDNA断片(14-1392)をprobeとして使用して、Northern blot解析を行ったところ、約1.5kbおよび約3kbの2本のバンドが検出された。したがって、この遺伝子は2ヵ所やポリAシグナルの使い分けにより、長短2種類のmRNAとして発現しているものと考えられた。また、主として腎および脾で強く発現していた。年齢別mRNAをcomparative RT-PCR法を用いて比較定量した結果、腎における発現量は成長期に増加しその後加齢に伴って緩やかに減少することが明らかになった。 4.マッピング FISH解析の結果、この新規遺伝子の座位はマウスの16B1-B2領域にあることが示された。
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Research Products
(1 results)