2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12670433
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
石ケ坪 良明 横浜市立大学, 医学部, 教授 (40137039)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 敦久 横浜市立大学, 医学部, 助手 (60295483)
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Keywords | 単球遊走因子(MCP-1) / 慢性関節リウマチ / 転写制御 |
Research Abstract |
ヒト単球遊走因子(hMCP-1:human monocyte chemoattractant protein-1)は血球遊走活性を有するケモカインファミリーに属し、主に生体における単球遊走、侵潤に重要な働きを持つと考えられ、炎症性サイトカインの一つと位置ずけられている。hMCP-lは多様な組織から、TNFやIL-1といったproinflamatory cytokineの刺激に応じて発現する一方、慢性関節リウマチといった炎症性疾患の局所に発現亢進を認め、その病因解明、治療の面から興味が集まっている。我々が以前よりすすめているhMCP-1の発現機序解析の一環として、平成12年度は以下の2つの研究課題に従事した。 (1)Bリンパ球におけるTPA刺激下におけるhMCP-1発現機序 hMCP-1の転写制御因子としてNF-kBが同定されているが、kBがconstitutiveに活性化されているBリンパ球においてhMCP-1の発現は抑制されている。Bリンパ球細胞株RPMI8226はTPA刺激によりhMCP-1の発現が亢進するが、NF-kBの活性化に変化は認めない、解析の結果、この発現亢進はhMCP-1 mRNAのstabilityの延長とhMCP-1GC box近位上流にあるTRE様配列に対する未知の転写因子結合によるもとと判明した。 (2)デキサメサゾン(DEX)による発現抑制機序 hMCP-1の発現はDEX存在下に抑制されることが判明している。hMCP-1の転写因子としてはSp1,NF-kB,NF-IL6,TRE結合タンパクが判明しているが、このうちDEXによる転写抑制はNF-kBを介することが判明した。現在TRE配列に対する未知の転写因子の解析が進行中である。
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