2001 Fiscal Year Annual Research Report
アレルギー患者におけるIL-18の動態と意義の解明
Project/Area Number |
12670446
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Research Institution | HYOGO COLLEGE OF MEDICINE |
Principal Investigator |
善本 知広 兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (60241171)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
筒井 ひろ子 兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (40236914)
岡村 春樹 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (60111043)
中西 憲司 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (60172350)
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Keywords | アレルギー / IL-18 / IgE / caspase-1 / アトピー性皮膚 |
Research Abstract |
平成12年度は、抗原刺激(アレルゲン)を伴わないIL-18単独投与によってIgE抗体産生を誘導しうることを明らかに、アレルゲンを特定できないアトピー患者においては、IL-18がIgE産生に深く関与している可能性を示した。この様な研究結果を通じて、我々は生体内におけるIgE抗体産生には、アレルゲンが関与する"獲得型IgE産生"と関与しない"自然型IgE産生"があり、IL-18は"自然型IgE産生"の誘導因子であると考えるに至った。平成13年度は、"自然型1gE産生"の概念を実験モデルマウスを用いて確立し、更にヒトアトピー患者におけるIL-18産生能を検討し、以下の様な結果が得られた。 (1)卵白アルブミン特異的T細胞レセプターを発現するトランストランスジェニックマウス(D011、10)に抗IgD抗体を投与すると、IL-18の産生が認められ、Th2細胞の誘導を伴わずIgE産生が認められた。 (2)この抗IgD抗体によるIgE産生は、抗IL-18抗体の生体内投与によって内因性IL-18を中和することで抑制された。 (3)アトピー性皮膚炎のモデルマウスであるNC/Ngaマウスでは、皮膚炎発症前から血清IL-18が高値を示した。 (4)アトピー患者と正常人のIL-18産生能を比較検討した結果、アトピー性皮膚炎患者血清中のIL-18値は高値を示し、IgE値と相関した。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Naka, T. et al.: "SOCS (Suppressor Of Cytokine Signaling)-/SSI induced STAT Inhibitor)-1-dependent hepatic NKT cells participate in severe hepatitis through dysregulated cross-talk inhibition of IFN-γ and IL-4 signaling in vi"Immunity. 14. 535-545 (2001)
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[Publications] Toshio, T. et al.: "Interleukin-18 is elevated in the sera from patients with atopic dermatitis and from atopic dermatitis model mice, NC/Nga"Int. Arch. Allergy and Immunol.. 125. 236-240 (2001)
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[Publications] Nakanishi, K. et al.: "Interleukin-18 is a unique cytokine that stimulates both Th1 and Th2 responses depending on its cytokine milieu"Cytokine & Growth Factor Reviews. 12. 53-72 (2001)
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[Publications] 善本知広, 中西憲司: "IL-18をめぐって-1L-18とアレルギー"Annu. Rev. 呼吸器 2001. 15-21 (2001)
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[Publications] 善本知広, 中西憲司: "IgE産生におけるIL-18の2面性"臨床免疫. 35. 452-458 (2001)
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[Publications] 善本知広, 中西憲司: "アレルギー性炎症におけるIL-18の役割"Molecular Medicine. 38. 512-518 (2001)
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[Publications] Yoshimoto, T. et al.: "Measurement of human and mouse Interleukin-18. In : Current Protocols in Immunology"John Wiley & Sons. Inc.. 13 (2001)