2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12670487
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
湯本 泰弘 岡山大学, アイソトープ総合センター, 助教授 (30033369)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東 俊宏 岡山大学, 医学部, 助教授 (80173136)
花房 直志 岡山大学, アイソトープ総合センター, 助手 (00228511)
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Keywords | HCC / メチル化 / IGFBP3 / methylation specific PC / microarray |
Research Abstract |
肝癌発癌と進展の過程において、遺伝子発現、遺伝子変異とメチル化状態の変化がどのような形で肝癌および肝硬変部で起きているかを明らかにする。 1)B型及びC型肝硬変で共通して発現に変化のあらわれる遺伝子と、B型、C型に特異的に発現の変化のあらわれる遺伝子について遺伝子発現プロファイルを解析することにより、肝癌の発生に共通して重要な役割を持つ遺伝子のほか、感染ウィルス特異的に癌化に関与する遺伝子に関して検討した。 B型肝硬変 5例と肝癌症例5例、C型肝硬変5例と肝癌症例10例及び非B非C型肝硬変併発肝癌症例2例の、計10例の肝硬変と17例の肝癌組織について、Clontech社製の1176個のヒトcDNAをスポットしたマイクロアレイを用いて、同一症例の癌組織と非癌組織について個々の遺伝子発現量の変化を解析した。またHCCの各組織分化度別に共通して発現の変化する遺伝子を抽出・検討した。 2)担癌肝に対してHCCで2倍以上の発現亢進異常を示す遺伝子はCytoplasm dynein light chain,hepatoma derived growth factor,ribosomal protein L6, C-myc-trans-cription factor(puf)等がある。一方担癌肝に対してHCCで遺伝子発現が0.5以下に低下したものがplasminogen,interferon gamma-inducible protein(IP-10), GRO2 oncogenes,c-fos(70%),IGFBP3(60%), HGF, rho8, α-2-macro-globulin precursor(α-2-M)等がある。 3)HBV陽性肝炎・肝硬変とHCV陽性陽性肝炎・肝硬変の遺伝子発現状態に差異のあることを明らかにした。 4)高分子DNAをmethylation spesific PC(MSP)を行う事により13.3%の症例でIGFBP3のpromoterにあるCpG islandの高メチル化をみとめた。この33%にIGFBP3の発現低下を認めた。すでにHCCの非癌部においてDNAの高メチル化状態が認められ、発癌の初期段階並びに癌の進展にも重要な役割を果たすと考えた。特に肝発癌の初期課程におけるIGFBP3の癌抑制遺伝子としての役割に注目している。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Hanafusa T: "Gene aberration observed by restriction landmark genome scanning analysis of chromosomal DNA in various type of primary hepatocellular carcinoma."Hepato-Gastroenterology. (in press).
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[Publications] Kariyama K: "Expression of MAGE-1 and 3 gene products in human hepatocellular carcinoma."Br J.Cancer. 82. 1080-1087 (2000)