2000 Fiscal Year Annual Research Report
肝細胞癌に対する樹状細胞を用いた免疫療法の基礎的研究
Project/Area Number |
12670495
|
Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
恩地 森一 愛媛大学, 医学部, 教授 (10112260)
|
Keywords | 肝細胞癌 / 樹状細胞 / 免疫療法 / CTL |
Research Abstract |
肝細胞癌(HCC)の治療はTAE,PEIやRFAなどの局所療法により生存率は著しく向上した。しかし、再発と遠隔転移の問題が解決されていない現在、局所療法のみではこれ以上の生存期間の延長は期待できない。そのためには各種画像装置で検出されないような微小な癌組織を全身から除去する治療法の開発が必要である。 生体内で最も強力な抗原提示細胞である樹状細胞(DC)がHCCで機能異常のあることを報告してきた。近年、腫瘍に対してDCを用いた免疫療法が検討され、ヒトにも応用されてきている。しかし、HCCに対するDCを用いた免疫療法による抗腫瘍効果の検討はなされていない。今回、基礎的研究としてマウスを用いてHCCに対するDCを用いた免疫療法を行った。即ち、担癌状態としたマウスの腫瘍結節内にDCを注入し、in vivoにおいてDCが腫瘍特異的免疫応答を誘導することによる、抗腫瘍効果を解析した。 BALB/Cマウスの継代培養より得たHCCのcell lineであるBNLおよびdisease controlとしてC57BL/6マウスの継代培養より得た大腸癌のcell lineであるCMT-93をそれぞれBALB/Cマウス20匹およびC57BL/6マウス20匹の皮下に注入し担癌状態とした。4週間前後で約10mmとなった時点で、各マウスを(A)未治療群、(B)エタノール注入群、(C)DC注入群、(D)エタノール+DC注入群の4群に分けそれぞれを結節内へ注入した。この治療に伴う抗腫瘍効果については予備的結果ではあるが、CMT-93を注入したC57BL/6マウスの(D)群で腫瘍縮小効果がみられた。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] Chen S,Akbar SMF,Onji M et al: "Absence of CD83-positive mature and activatied dendritie cells at cancer nodules from patients with hepatc cellular carcinoma : Relevance to hepatocarcincgensity"Cancer Letter. 148. 48-57 (2000)
-
[Publications] Ninomiya T,Akbar SMF,Onji M et al: "Dendritic cells with immature phenotype and defective functicn in the peripheral blood from patients with hepatocellular carcinoa"Journal of hepatology. 31. 323-332 (1999)