2001 Fiscal Year Annual Research Report
AIHの新たな非HLA疾患感受性遺伝子の同定と遺伝子産物の免疫病態への関与の解析
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12670519
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
渡辺 文時 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (90231711)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 宏樹 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (80256403)
銭谷 幹男 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (70138767)
戸田 剛太郎 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (40090500)
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Keywords | 自己免疫性肝炎 / 原発性胆汁性肝硬変 / 遺伝子多型 / CTLA-4 / IFN-γ |
Research Abstract |
本研究では、自己免疫性肝疾患(AIH、PBC)の発症および疾患活動性を規定するHLA以外の遺伝的背景因子を明らかにすることを目的に、各疾患症例のDNAを用い種々のサイトカイン、免疫応答関連分子の遺伝子多型を分析する。患者さんに血液の一部を本研究に用いることを説明し承諾を得た後に採血した検体を用い検討し以下の結果を得た。 昨年度はCTLA-4エクソン1+49部位の1塩基多型解析により、PBCにおいてはTを有する割合が健常人に比し有意に多いことが示しATを有する症例は高年齢発症で活動性も軽度である傾向があることを明らかにしたが、今年度はIL-12p40遺伝子3'UTR TaqI siteをPCR-RFLP法にて遺伝子型解析し、IFN-γ遺伝子+874A/TおよびTGFβ遺伝子codon 10C/TをARMS-PCR法で遺伝子型決定し、疾患感受性との関連を検討した。IFN-γ遺伝子型はPBCでは健常人に比べA/T型が有意に多かった(p<0.005)。PBC発症の相対危険度はCTLA-4:G/G型で2.34、IFN-γ:A/T型で2.95で、両方を有する場合は5.23と相乗的な増加し、これらの症例はUDCA治療に抵抗性を示した。一方、TGFβ、IL-12p40の遺伝子型分布は患者、健常人間で有意差を認めず病態との関連も認めなかった。 以上よりCTLA-4、IFN-γの遺伝子多型がPBCの発症に単独かつ相乗的に関連し、病態や治療効果とも関連することが明らかとなった。AIHでも同様の傾向が見られたが、サンプル数が少なく統計学的有意差を得るには至らなかった。
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