2001 Fiscal Year Annual Research Report
肝発癌と遺伝子不安定性:Y-box binding protein の機能解析
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12670537
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Research Institution | Japanese Foundation for Cancer Research |
Principal Investigator |
梶野 一徳 財団法人 癌研究会, 癌研究所・実験病理部, 研究員 (80260066)
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Keywords | 高癌化状態 / 遺伝子不安定性 / B型肝炎ウイルス / DNA組み換え |
Research Abstract |
我々が、遺伝子不安定性に関与する細胞蛋白の候補として単離したY-box binding Protein familyに属するdbpA(申請時点ではYB-2と記載)について、以下のデータを得た。 1)大腸菌にて発現させたdbpAに、RecAに比べて活性はかなり弱いものの、strand excha nge活性を認めた。 2)肝癌組織においてdpbAの発現が亢進していることをmRNAレベルでは既に確認している。現在、その抗体が作製でき、肝癌組織におけるdbpAの蛋白レベルでの発現状態を調べている。 3)マウスdbpA遺伝子を肝臓で特異的に発現するトランスジェニックマウスを作製し、肝発癌に対する感受性の変化を調べている。 4)dbpAと同じY-box binding Protein familyに属するYB-1に対する抗体を用いて、各種ヒト組織を染色したところ、既報告のように癌組織で発現が亢進していることのほかに、正常組織の一部(消化管上皮組織等)にも発現していることを確認した。 5)dbpA遺伝子の転写開始部の上流-5塩基の位置にあるTをGに置換するとプロモーター活性が約2倍に上昇した。実際にこのような一塩基置換が、肝癌の臨床材料で認められるかどうか調べたところ、51症例の肝癌のうち3症例に同じ置換が認められた。うち1例はsomatic mutationによるもであった。残りの2例はSNPの可能性が高いが、同一患者の正常組織の入手が不可能であるため確定はできていない。さらに、我々はサウスウェスタン法にて、1塩基置換のある配列に特異的に結合する25kDa蛋白があることを確認しており)、現在、その単離を試みている。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Kajino K: "Recombination hot spot of hepatitis B virus genome binds to members of the HMV domain protein and the Y box binding protein family : Implication of these proteins in genomic instability"Intervirology. vol.44. 311-316 (2001)
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[Publications] Kajino K: "Similarity of the secondary structure with Identical seven bases In the pregenomic/genomic regions required for the replication of hepatitis 13 virus and hepatitis C virus"Proceedings of the Japan Academy. vol.78. 12-14 (2002)
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[Publications] 梶野一徳: "肝発癌とゲノム不安定性"日本臨床. 59巻. 112-115 (2001)