2001 Fiscal Year Annual Research Report
鳥飼病のマウスモデルの作製及びマウスを用いた慢性型鳥飼病の基礎的研究
Project/Area Number |
12670553
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Research Institution | TOKYO MEDICAL & DENTAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
三宅 修司 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (50239365)
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Keywords | 鳥飼病 / 肺線維症 / 鳩糞抽出物 / 慢性過敏性肺炎 / サイトカイン / TNFα / IFNγ / IL-10 |
Research Abstract |
鳥飼病は過敏性肺炎のひとつであるが、慢性型が多く、多彩な臨床症状を呈するなど診断が困難な症例も多い、我々の教室ではこれまで臨床例でのretrospectiveな研究をおこなってきている。今回鳥飼病の病態解明の一助とすべく、マウスを用いた過敏性肺炎モデルを作製した。 C57BL/6Jマウスを用いて、鳩糞抽出物(PDE)による週3日の反復経鼻感作をおこなったところ、4週間の反復感作で肺/体重比の有意な増加と、BAL中総細胞数の増加、細胞分画では一過性に好中球増加を認めた後、最終感作終了3日目以降で好中球の減少とわずかなリンパ球増加傾向を認めた、肺病変は肺全体に気管支血管束周囲へのリンパ球集簇を認めた。また抗PDE IgG抗体の産生を認めた。8μg以上のPDE感作により上記の肺病変及び抗体産生を認め、最終感作後の経日的変化から、PDE感作終了後3日目に脱血死後、実験を施行した。 さらに17週間の長期反復経鼻感作を実施し、検討した。肺/体重比の更なる増加と肺病変では4週感作でみられた所見に加え、肺胞腔内へのマクロファージ集簇、軽度ながら胞隔炎の出現も認めた、また17週間感作群にて肺のハイドロキシプロリン量増加を認め、線維化巣の出現を示唆していた、肺全体のRNAを用いたサイトカインmRNAの発現量はreal time PCR法(ABIPRISM7700)を用いて定量した。結果として、PDE感作によりIFNγ、TNFα、IL-10の増加を認め、その程度は4週感作群、17週感作群で有意差を認めなかった。IL-2, IL-4, IL-6 mRNAの発現量はPDE感作で有意な変動を認めなかった、肺全体のRNAではPDE感作肺病変において上記pro-inflammatory cytokineとanti-inflammatory cytokineの重要な関わりが示唆された。
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