2000 Fiscal Year Annual Research Report
肝細胞増殖因子HGFの前投与による脳血管新生および局所脳虚血耐性誘導の試み
Project/Area Number |
12670619
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
永山 正雄 東海大学, 医学部, 講師 (80208058)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 博 東海大学, 医学部, 助手 (20317811)
永山 富子 東海大学, 医学部, 助手 (80266395)
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Keywords | 脳虚血 / HGF / 肝細胞増殖因子 / 血管新生 / 虚血耐性 |
Research Abstract |
【Objective】我々は、諸種生物活性を持つHGFの局所脳虚血(中大脳動脈MCA閉塞)モデルマウス脳における発現を、脳梗塞後28日目迄の長期にわたり経時的に検討した。 【Subjects and Methods】 1 Subjects: Wild-type mouse(C57BL/6),male(20-30g) 2 Methods: Halothane麻酔下にleft subtemporal approachを行い、頭蓋骨開窓部よりelectrocauteryにより直達式MCA閉塞を行い脳虚血巣を作製した。 【Results】 1 Immunohistochemistry for HGF: (1)Sham群では、HGF蛋白は脈絡叢、脳室上衣細胞、血管壁にのみ発現した。MCA閉塞48時間後よりpenumbra領域にHGF蛋白は発現し始め、そのpeakは28日目であった。 (2)Neurofilament及びGFAP染色の結果より発現細胞はNeuronと考えられた。 2 定量的RT-PCR: (1)Penumbra領域でのみHGF mRNA量は7日から上昇しはじめ、14日目にはさらに増加した(p<0.05vs.他群)。 (2)Stroke側および非stroke側の大脳皮質(penumbraを除く)と基底核におけるHGF mRNA量の経時的変化は殆ど認められなかった。 【Conclusions】 1 以上よりHGFは蛋白・mRNAレベルともに、その発現は局所脳虚血後の脳組織とくに血管新生が発現する虚血病巣周囲で、顕著かつ遅発性に発現誘導される。 2 高度かつ特異な発現誘導パターンを呈するHGFは、虚血後の損傷脳組織修復やremodeling上重要な因子である可能性がある.
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Research Products
(1 results)