2000 Fiscal Year Annual Research Report
心肥大及び血管新生・増殖の機序解明と治療的電気刺激血管新生法の確立
Project/Area Number |
12670643
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
上月 正博 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70234698)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野寺 宏 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (20214207)
佐藤 寿伸 東北大学, 医学部・附属病院, 助教授 (50312583)
吉田 一徳 東北大学, 医学部・附属病院, 講師 (90292218)
半田 康延 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 教授 (00111790)
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Keywords | 電気刺激 / 骨格筋 / VEGF / HIF / FGF / 虚血 / ラット |
Research Abstract |
虚血肢に電気刺激を与えると血流が増加することが報告されている。しかし筋収縮を最大あるいは亜最大レベルで与えている報告ばかりであり、患者に不快感を与えることや長期間行うと筋疲労を起こし筋の萎縮を引き起こす可能性があり解決すべき問題点も多い。一方in vitroにて筋収縮閾値以下のレベルでの持続的電気刺激で骨格筋VEGFmRNAが増加したことを報告した。さらに、われわれはラットを用いて筋収縮を引き起こさないレベルでの電気刺激を行いin vivoでの効果の有無を調べた。その結果、虚血肢に持続的微弱電気刺激を行うとVEGF蛋白の増加を認め、そのことが血管新生を引き起こす可能性が推定された。このように、筋収縮閾値以下のレベルでの電気刺激でもVEGFは増加し、血管新生が生じている可能性が推定され、持続的微弱電気刺激を用いて虚血肢に対する新しい血管新生法が開発される可能性が示唆された。一方、強い電気刺激による筋収縮の際には筋および周囲組織の低酸素状態が引き起こされ、VEGFの産生が誘導すると報告されている。筋収縮閾値以下の場合でも1)低酸素状態が引き起こされているのかどうか、また2)VEGF以外の他の血管新生関連因子も血管新生に関与しているのかを確認するため、免疫染色法を用いて以下の検討を行った。その結果、抗HIF抗体および抗FGF抗体を用いた染色では、ともに電気刺激群とcontrol群では差異を認めなかった。従って、本条件下の持続微弱電気刺激で認められたVEGFの増加は低酸素を介しておらず、VEGFに特異的な現象である可能性が示唆された。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Kohzuki M: "Decreased binding sites of angiotensin II in rat LY-80 and AH109A tumor and human gastric cancer using quantitative in vitro autoradiography."International Angiology. 19. 52-58 (2000)
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[Publications] Kohzuki M: "Renal-protective effect of non-depressor dose of cicletanine in diabetic spontaneously hypertensive rats."Am J Hypertens. 13. 298-306 (2000)
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[Publications] Yoshida K: "A case of lobenzarit disodium-induced hyperkalemia successfully treated with fludrocortisone acetate."Clin Exp Nephrol. 4. 67-70 (2000)
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[Publications] Kohzuki M: "Rehabilitation to A Hepatopulmonary Syndrome Patient Who had Living-Related Orthotopic Liver Transplantation."Archives Physical Med & Rebabilitation. 81. 1527-1530 (2000)
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[Publications] Yoshida T: "Effects of a two-week, hospitalized phase II cardiac rehabilitation program on physical capacity, lipid profiles and psychological variables in patients with acute myocardial infarction."Jpn Circ J. 65. 87-93 (2001)
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[Publications] Yoshida K: "Renoprotective effects of troglitazone in spontaneously hypertensive rats with chronic renal failure."J Hypertens. (in press). (2001)
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[Publications] 上月正博 他: "心臓リハビリテーション・チーム医療の実際"日本心臓リハビリテーション学会 編. 140 (2000)
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[Publications] 上月正博 他: "高齢者を知る事典(介護・医療・予防研究会 編)"厚生科学研究所. 421 (2000)