2001 Fiscal Year Annual Research Report
L-NAME摂取ブタにおける心筋内小動脈狭窄病変の冠微小循環に与える影響
Project/Area Number |
12670682
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
皆越 眞一 鹿児島大学, 医学部, 助教授 (90190694)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鄭 忠和 鹿児島大学, 医学部, 助教授 (10163891)
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Keywords | microcirculation / Doppler eduocardio-graphy / smallcaronary artery / L-NAME / Cortrast eduo / Mgocardial ischemia |
Research Abstract |
本研究の目的は心外膜冠動脈は正常で心筋内小動脈(穿通枝)のみに狭窄病変をもっとされるモデルブタ(L-NAME摂取ミニブタ)を対象に、高周波探触子を用いたカラードプラエコー法を用いて小動脈血流内のacceleration flow signalを描出し、パルスドブラ法により同部位の局所的流速の上昇を検出することにより、小動脈の狭窄の有無を同定し、薬剤による心筋虚血を誘発後、心筋コントラストエコー法を用いてその下流域にある細動脈や毛細血管レベル(microcirculation領域)の灌流障害をその染影度の低下あるいは欠損像として描出することである。今回の研究では5頭のミニブタに対し、L-NAMEを4週間摂取させ、カラードプラ法を用いて心筋内小動脈血流を描出したところ、小動脈内のacceleration flow signal〔加速血流シグナル〕を描出できた。パルスドブラ法を用いて得られた加速血流部位の流速(163±54cm/sec)は、その近位部の流速(61±12cm)ならびに遠位部の流速(57±11cm/sec)より有意に(P<0.05)高値を示したことより、同ミニブタには小動脈の狭窄病変のあることが推測され、さらに同ミニブタの病理学的な検討によりその器質的な狭窄病変の存在が確認された。しかし、心筋コントラストエコ-法による心筋の染影がこれまで準備したコントラスト剤(Levovist)では、カテーテルによる冠動脈への直接注入にせよ、また経静脈的な手段にせよ、局所的心筋虚血を観察するに足る染影度が得られなかった。この点は今後の課題である。
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