2001 Fiscal Year Annual Research Report
心エコー図を用いた心臓・冠動脈リモデリングの病態解明と遺伝子治療による進展阻止
Project/Area Number |
12670684
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
葭山 稔 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (30240956)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 純一 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60275245)
|
Keywords | 心臓リモデリング / 心臓エコー / 再生医学 |
Research Abstract |
心エコー図を用いた心臓・冠動脈リモデリングの病態解明と遺伝子治療による進展阻止のテーマに対して、我々は2年間に以下の研究に取り組んだ。 心エコー図が、イヌなんどの中型動物においては、ヒトと同様に用いることは用意である。しかし、ラット、マウスなどの動物においては、その動物の小ささゆえに、エコーで確実に評価することに我々は努力して、形態学的変化、機能が確実にとれるようになった。次に、心筋コントラスト剤により心筋潅流が評価できるように、実験を進め、まずはイヌで心筋コントラストがとれるようになり、その応用にて臨床の場においても、心筋潅流が評価できるようになった。また、実験の応用を考えてラットにいても、心筋潅流が心筋コントラスト剤により、可能となった。心臓・冠動脈リモデリングの病態解明には、心臓・冠動脈リモデリングの細胞内情報伝達系を解析することが、重要である。2年間の研究で、リモデリング過程進展の細胞内情報伝達系として、MAP kinaseのERK(extracellular signal-regulated kinase),JNK(c-jun NH2-terminal kinase),p38,AP-1及びJAK-STAT系のJAK2,STAT3が心筋梗塞部位、非梗塞部位にて亢進していることを確認した。一方、遺伝子治療により心臓・冠動脈リモデリングの進展阻止を計画しており、そのためには、ベクターを確実に利用することが、必然であった。これに関しては、心筋細胞、間質細胞。血管内皮にアデノビールスをベクターに用いることにより、遺伝子導入が可能となった。 心臓・冠動脈リモデリングの予防が心血管病変を防ぐこととなる。そのためには、遺伝子治療が、将来極めて重要な地位を占めることは確実である。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 山岸広幸, 秋岡要, 葭山稔, 竹山一秀 et al.: "Dobutamine stress electrocardiography-gated Tc-99m tetrofosmin SPECT for detection of viable but dysfunctional myocardium"J Nucl Cardiol.. 8. 58-67 (2001)
-
[Publications] 平田久美子, 葭山稔, 竹内一秀, 吉川純一 et al.: "Modulation of coronary flow velocity reserve by gender, menstrual cycle and hormone replacement therapy"J Am Coll Cardiol.. 38. 1879-1884 (2001)
-
[Publications] 大村崇, 葭山稔, 竹内一秀 et al.: "Myocardial ischemia activates the JAK-STAT pathway through angiotensin II signaling in in vivo myocardium of rats"J Mci Cell Cardiol.. 33. 307-316 (2001)
-
[Publications] 大塚亮, 渡辺弘文, 竹内一秀, 吉川純一 et al.: "Acute effects of passive smoking on the coronary circulation in healthy young adults"JAMA. 286. 436-441 (2001)
-
[Publications] 江原省一, 上田真喜子, 竹内一秀, 吉川純一 et al.: "Elevated levels of oxidized low density lipoprotein show a positive relationship with the severity of acute coronary syndromes"Circulation. 103. 1955-1960 (2001)
-
[Publications] 葭山稔, 大村崇, 竹内一秀 et al.: "Angiotensin blockade inhibits increased JNKs, AP-1 and NE-kappa B DNA-binding activities in myocardial infarcted rats"J Mol Cell Cardiol.. 33. 799-810 (2001)