2000 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト巨核球における細胞質分裂と胞体内核分裂の製御因子の検討
Project/Area Number |
12670731
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田中 竜平 東京大学, 医科学研究所, 助手 (80322072)
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Keywords | 巨核球分化 / 核多倍体化 / 細胞質分裂 |
Research Abstract |
急性巨核芽球性白血病患者の末梢血芽球から特異な性質を持つ増殖因子依存性細胞株YMP91を樹立した(投稿準備中)。YMP91の増殖は、IL-6ファミリー受容体の共通刺激伝達要素であるgp130および受容体型チロシンキナーゼc-kitの両者からの刺激に依存している。 親株YMP91から限界希釈法にて4種の亜株を樹立し、増殖の速い順にYMP91-A,-B,-C,-Dと名付けた。これらの株細胞はいづれもCD41強陽性である。YMP91-Aは芽球形態を保ったまま倍加時間約24時間で増殖し、電顕的にもPPO陰性である。一方、YMP91-C,-Dは多核の巨大な細胞への分化が盛んで細胞数としての増加は緩徐である。YMP91-Bは中間的な性格を持つ亜株である。YMP91-AあるいはYMP91-CをEPO単独存在下に培養すると、その増殖(細胞数の増加)はSCF+IL-6/sIL-6Rにやや劣るものの、大型あるいは巨核の細胞が増加し、PPOの陽性率が著明に増加する。 巨核球のendomitosisとcytokinesisを調節している細胞内因子をレトロウイルスベクターを用いた発現クローニング法にて同定すべく実験を進めている。すなわち、未分化な状態で増殖している系(たとえばYMP91-AをSCF+IL-6/sIL-6R存在下に培養したもの)と巨核化し分化していく系(分化傾向の強い亜株YMP91-C、あるいはYMP91-AをEPOで培養したもの)から、それぞれmRNAを抽出しレトロウイルスベクターにてcDNAライブラリーを作成し、相互にライブラリーのレトロウイルスを感染させることにより期待される表現形が新たに出現する、あるいは消失するクローンからベクタープライマーを用いて目的とする遺伝子を単離・同定を試みている。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Matsuoka S: "CD34 expression on long-term repopulating hematopoietic stem cells changes during developmental stages."Blood. 97. 419-425 (2001)
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[Publications] Caslini C: "The amino terminus targets the mixed lineage leukemia (MLL) protein to the Nucleus. Nuclear Matrix and Mitotic chromosomal scaffolds."Leukemia. 14. 1898-1908 (2000)
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[Publications] Sui X: "Soluble IL-6 receptor with IL-6 stimulates megakaryopoiesis from human CD34^+ cells through gp130 signaling."Blood. 93. 2525-2532 (1999)
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[Publications] Tanaka R,: "Accelerated cell-cycling of hematopoietic progenitor cells by growth factors."Blood. 86. 73-79 (1995)
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[Publications] Tanaka R: "Stem cell factor enhances proliferation, but not maturation, of murine megakaryocytic progenitors in serum-free culture."Blood. 80. 1743-1749 (1992)