2000 Fiscal Year Annual Research Report
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12670734
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
市田 蕗子 富山医科薬科大学, 医学部, 助教授 (30223100)
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Keywords | 心筋症 / 左室心筋緻密化障害 / 胎児心筋 / α-dystrobrevin / G4.5 / 優性遺伝形式 |
Research Abstract |
左室心筋緻密化障害は、胎児心筋の遺残による心筋症で、これまでの欧米からの報告では、X-linked infantile cardiomyopathyやBarth症候群と同様のX染色体上の遺伝子異常(G4.5)が報告され、この疾患は、Barth症候群とallelicとされている。我々が実施した全国調査では、小児循環器科を有する15施設より27例のINCVMが報告され、約40%に家族歴が認められ、4家系に濃厚な家族内集積が認められた。これまでの欧米の報告と異なり、家族歴を有する患者の約半数は女性で、これまでに報告されていない優性遺伝形式が疑われる家系もあり、この疾患の遺伝形式の多様性が疑われた。本研究では、全国調査により報告された27例の患者と新たに米国の13例の症例、合計40例において、末梢血リンパ球から、EBウィルスを用い細胞株を作成し、DNA遺伝子を抽出し、遺伝子異常を検索した。Candidate geneとしては、すでに研究を行ってきたG4.5の他、FKBP12、α-dystrobrevinに関し検索を行なった。遺伝子解析には、主にPCR-SSCP(single strand comformation polymorphism)analysisとDNA sequencingの方法を用いて行った。その結果、スイスチーズ様心室中隔欠損を合併する1家系、4例において、α-dystrobrevinのexon3,C>A変異により、121番のProlineからLeucineへの変化が認められ、4世代にわたる優性遺伝形式が明らかとなった。他に、G4.5、FKBP12の異常は認められなかった。左室心筋緻密化障害には遺伝的多様性があり、優性遺伝形式をとる新しい遺伝子異常(α-dystrobrevin)が明らかとなった。これまでの報告されたX染色体上の遺伝子異常であるG4.5以外にも、責任遺伝子が存在し、胎児心筋の発達過程に関与する、複数の遺伝子異常が、左室心筋緻密化障害の原因となっている可能性が示唆された。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Ichida F, et al: "Mutation of α-Dystrobrevin and G4.5 in left ventricular noncompaction and Barth syndrome."Circulation. (in press). (2001)
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[Publications] Hamamichi Y,Ichida F: "Isolated noncompaction of the ventricular myocardium -UFCT and magnetic resonance imaging-"International Journal of Cardiac Imaging. (in press). (2001)
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[Publications] 市田蕗子 他: "心筋緻密化障害の現況"小児内科. 33巻5号(in press). (2001)
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[Publications] 市田蕗子 他: "noncompaction 全国調査結果 その後"日本小児循環器学会雑誌. 16. 10-11 (2000)