2001 Fiscal Year Annual Research Report
長波長紫外線(UVA1)によるT細胞アポトーシスの機序解析およびその臨床応用
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12670831
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Research Institution | NAGOYA CITY UNIVERSITY |
Principal Investigator |
森田 明理 名古屋市立大学, 医学部, 助教授 (30264732)
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Keywords | 紫外線 / 紫外線治療 / 皮膚疾患 / 皮膚T細胞リンパ腫 / アポトーシス / FAS / アトピー性皮膚炎 / 長波長紫外線 |
Research Abstract |
UVA1(340-400nm)療法は、アトピー性皮膚炎(AD)に対して有効性が認められ、その機序はUVA1照射で浸潤CD4^+T細胞にアポトーシスが誘導され、その結果浸潤細胞の減少が起こると、また皮疹部クローン化CD4^+Th細胞でも同様にアポトーシスが誘導されることを以前明らかにした。これからUVA1療法が、他のT細胞が関与する疾患に有効であることが示唆され、皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)に、AD治療に比べ少ない60J/cm2/回のUVA1療法を行ったところ著効が認められた。すなわち、CTCLの細胞の方が、正常T細胞に比べてUVA1に対してアポトーシスに陥りやすい可能性が示唆された。今回、CTCLでのUVA1の作用機序を明らかにするために、ATL・CTCL患者の新鮮分離リンパ球と正常人の末梢血CD4^+T細胞にUVA1を照射したところ、正常に比べATL・CTCLリンパ球では2〜3倍アポトーシスに陥った(FACS/AnnexinV)。さらに、悪性T細胞株を用いても・正常CD4^+T細胞に比べ悪性T細胞では明らかにアポトーシスが誘導されやすいことが明らかとなった。悪性T細胞にアポトーシスが誘導される機序を解析するため、Jurkat細胞をFAS抗体もしくはFASLトランスフェクタントで処理し細胞表面FASの発現を減じたところ、アポトーシスも減少し、FAS経路が重要であることが明らかとなった。また、アポトーシスの経路でFASの下流であるcaspase-3のレベルでは、正常T細胞では明らかに悪性T細胞に比べ少なく、下流のレベルでも正常T細胞がアポトーシスに陥りにくいことが明らかとなった。また、これらのことは、UVA1特異的で、UVBやセラミド添加では、正常と悪性細胞とのアポトーシスの差異はみられなかった。これらの結果は、UVA1によって選択的に悪性T細胞がアポトーシスに陥り、病変が改善することを示唆し、今後の治療プロトコールの開発につながると考えられる。現在CTCLに対するUVA1療法の国際比較検討(randomized, controlled, multicnter trial)を進めている。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Lei Yin: "Skin aging induced by Ultraviolet Exposure and Tobacco Smoking : Evidence from Epidemiological and Molecular Studies"Photodermatology Photoimmunology Photomedicine. 17. 178-183 (2001)
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[Publications] Lei Yin: "Skin premature skin aging induced by tobacco smoking : the objective evidence of skin replica analysis"Journal of Dermatological Science. Suppl 1. 26-31 (2001)
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[Publications] Jacek C Szepietowski: "Ultraviolet B induces mast cell apoptosis : a hypothetical mechanism of ultraviolet B treatment for ureamic pruritus"Medical Hypotheses. 58. 167-170 (2002)
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[Publications] Lei Yin: "Molecular alterations of tropoelastin and proteoglycan induced by ultraviolet A and tobacco smoke extracts in cultured skin fibroblasts"Nagoya Medical Journal. 45. 63-74 (2002)
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[Publications] 森田明理: "尋常性乾癬に対するNarrow-band UVB療法"日本皮膚科学会誌. 118. 1229-1236 (2001)
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[Publications] Akimichi Morita: "Clinical relevance of UVA-1-induced T-cell apoptosis"Biologic effects of light 2001. (印刷中).
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[Publications] Jean Krutmann: "Dermatological Phototherapy and Photodiagnostic methods"Springer. 412 (2001)