2000 Fiscal Year Annual Research Report
静脈性造影剤とCTを用いた脳のperfusionの解析
Project/Area Number |
12670847
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
寺江 聡 北海道大学, 大学院・医学研究科, 講師 (40240634)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮坂 和男 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60001939)
加藤 千恵次 北海道大学, 大学院・医学研究科, 寄附講座教員 (10292012)
|
Keywords | CT / perfusion / Brain / PET |
Research Abstract |
ボランティア6名に脳のperfusion CT、^<15>O H_2O PET、^5O CO PETを施行した。perfusion CTはTOSHIBA Aquilionを使用した。collimation 8 mm x 4列で、眼球を避けた角度で基底核と内頚動脈先端部が含まれるスライス面を設定。肘静脈からヨード造影剤イオパミロン370を5ml/secのスピードで総量40mlを静注した。1.0sec./rotation、80 kVp、200 mAsで、30〜40回連続撮像した。画像データをパソコンに転送し、自作のプログラムでCBFとCBVの算出を試みた。まず、maximal slope modelで解析を行ったが、灰白質と白質のコントラストが悪く、造影剤のbolus性が不十分なためと考えられた。次にcentral volume principleに則ったdeconvolution法で解析を行った。ROIの計測で、CBFはperfusionCTでは、大脳皮質、基底核、大脳白質が、それぞれ30.6±4.5、39.2±5.4、20.3±3.1(ml/min/100g)であり、^5O H_2O PETの結果(それぞれ31.2±4.5、34.1±6.8、21.8±2.1)とよく一致した。CBVはperfusion CTでは、大脳皮質、基底核、大脳白質が、それぞれ3.3±0.2、4.5±0.6、1.6±0.2(ml/100g)であり、^5O CO PETの結果(それぞれ3.3±0.7、4.4±1.9、4.3±1.1)と前二者は概ね一致したが、大脳白質での値は大きく異なった。 CTとPET画像の間には、画素の実長、撮像時の被検者の頭部の傾きに差異がある。これを補正するプログラムも開発した。PET画像をCT画像の画素に合わせて補間補正し、非線形最小自乗法にて画像の位置が最も一致す3次元的平行移動、回転移動のパラメータを求めた。これによりCT画像と解剖学的に同一な座標にPET画像を再構築することに成功した。このプログラムを使用することで、今回のように異なるモダリティの画像を比較検討する場合に、より正確な評価が可能となると期待される。
|