2000 Fiscal Year Annual Research Report
肺実質性病変に対するlung perfusion MRIの検討
Project/Area Number |
12670874
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
狩野 裕一 山口大学, 医学部・附属病院, 助手 (30186035)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅 一能 山口大学, 医学部・附属病院, 助教授 (90171115)
松永 尚文 山口大学, 医学部, 教授 (40157334)
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Keywords | perfusion MRI / lung / dynamic study / contrast-enhancement / Gd-DTPA |
Research Abstract |
本年度は主として間質性肺疾患である放射線肺臓炎のdynamic perfusion MR studyを実験的及び臨床的に行った。 実験的には8頭のビーグル犬の片肺に放射線40Gyを一括照射し放射線肺臓炎を作成、経時的にperfusion studyを試行した。2週後の早期より照射肺は高い造影効果が認められた。また、2〜3ヶ月後には急性放射線肺臓炎が出現したが、照射肺は早期、後期とも著明な造影効果が認められた。6ヶ月以降はradiation fibrosisを呈したが、照射肺はdynamic早期では造影効果は低く、その後造影剤が徐々にfill-inし後期にて正常側より信号が上昇するという逆転現象が認められた。 臨床的には放射線照射40Gy以上を受け、その後照射野内に陰影を生じた10症例に対しperfusion studyを試行した。臨床的に6例が急性期、4例がfibrosisと診断された。急性期では病変部の造影効果が増加する一方で、肺動脈血流が低下し気管支動脈血流が増加するdynamic patternが認められた。fibrosisでは実験的検討と同じく造影効果は早期で低下、後期で上昇した。MAAシンチグラムでは急性期、fibrosisとも集積は低下していた。 以上から、perfusion MRIは放射線肺臓炎の早期検出が可能で、CTでの形態診断では困難な放射線肺臓炎の活動性をもdynamic studyの解析より可能と考えられた。また、肺動脈血流しか評価出来ないMAAに対し、perfusion MRIでは肺動脈血流に加え気管支動脈血流も評価可能であった。造影剤の動態を解析するのに2コンパートメントモデルが利用されるが、dynamic perfusion MRIは早期ではintravascular spaceを後期ではextravascular spaceの増減を良く現していると考えられた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 小笠原伸彦: "肺の造影dynamic perfusion MRイメージングの実際"臨床画像. Vol.16 No.12. 1448-1456 (2000)
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[Publications] Ogasawara Nobuhiko: "Demonstration of Abnormal Hemodynamics in Experimental Radiation Pneumonitis with Contrast Enhanced Perfusion MR Imaging."Proc.Intl.Soc.Mag.Reson.Med.. 8. 2209-2209 (2000)
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[Publications] Ogasawara Nobuhiko: "Dynamic MR perfusion imaging to assess altered hemodynamics in lung parenchymal diseases ; experimental and clinical studies."Proc.Intl.Soc.Mag.Reson.Med.. 7. 1881-1881 (1999)