2000 Fiscal Year Annual Research Report
間質性肺疾患におけるコンピュータ支援診断の研究-特にニューラルネットワークを用いた鑑別診断について-
Project/Area Number |
12670886
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
芦澤 和人 長崎大学, 医学部, 助手 (90274662)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桂川 茂彦 日本文理大学, NBU総合研究センター, 教授 (60021630)
林 邦昭 長崎大学, 医学部, 教授 (80039536)
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Keywords | 間質性肺疾患 / コンピュータ支援診断 / ニューラルネットワーク / 胸部単純写真 / 胸部CT |
Research Abstract |
【目的】artificial neural network(ANN)は、医学分野におけるデータ分類やパターン認識においても応用されるようになってきた.このANNを胸部の高分解能CTにおけるびまん性肺疾患の鑑別診断に応用し、その有用性を検討した。 【方法】対象は臨床例105症例で,鑑別疾患としてはサルコイドーシスや癌性リンパ管症,肺線維症など11の疾患を選択した。ANNは,25の入力層(23項目の高分解能CTから得られる所見と2項目の臨床データ)と11の出力層(11のびまん性肺疾患に一致)で構成された。病変の部位や性状などに関する23項目の高分解能CT所見については放射線科医が主観的なratingを行った.ANNのtrainingおよびtestingには,round-robin methodという手法を用い,ANNの診断能はROC解析を用いて評価した。 【結果】ANNの診断能は、Az(ROC曲線下の面積)=0.901という値を示した。各症例ごとに,ANNの出力値の高い方から3つまでの疾患に正しい診断名が含まれている場合に正解とすると、sensitivity 83.3%、specificity 78.4%であった。 【結論】比較的高い診断能が得られたことより,ANNは高分解能CTにおけるびまん性肺疾患の鑑別診断に有用である可能性が示唆された。今後,症例を蓄積しながらANNの診断能の向上を図ると同時に,読影実験を行って,読影者に対するANNの効果を評価していきたい。
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