2001 Fiscal Year Annual Research Report
背皮弁観察窓を用いたVEGF発現と腫瘍内微小血管発達および放射線感受性の関係
Project/Area Number |
12670912
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
赤木 清 関西医科大学, 医学部, 講師 (30098115)
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Keywords | ラット背皮弁観察窓 / 腫瘍内微小血管 / 放射線感受性 |
Research Abstract |
腫瘍血管の増殖において、血流量の豊富な血管は増殖するが、その近傍に存在する血管径が10μmの血管でも血流の少ないか停止すれば退縮する。このことはラット背皮弁観察窓を用いた移植腫瘍で認めている。今回 直接、ラット背皮弁観察窓内に成長した腫瘍血管の血流速度、血管径の変化を経時的に観察、測定し、血流動態について解析した。7週令のfischer rat(清水実験動物)に自家製の背部観察窓を装着した。Mammary adenocarcinomaの腫瘍塊(0.1mm3)を観察窓内に移植した。顕微鏡下で同一視野内の腫瘍血流について6時間連続で、CCDカメラ(640倍)を用いてビデオテープに記録し、流速は10分毎に血管内に流れている赤血球で求めた。又、血管径については30分毎に写真を得、計測した。撮像した画像を動態画像解析装置を用いて血流、血管径の増長を計測した。腫瘍血管(径5-20μm程度)は腫瘍成長に従って、多くの新生血管が形成される。今回測定した7本の腫瘍血管でも、測定開始時と6時間後で血流速度の増大、減少を認め、それに伴い血管径の増大、減少も示した。流速は20分から40分の間隔で、16.12μm/0.1sec.から60.88μm/0.1sec.の変化を認めた。又、観察期間中(2時間)でも血管径の増大、減少に関係なく、間欠的血流を認めた。腫瘍血管の血流は定常的な流速ではなく、20-40分の間欠的血流である事が認められた。
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