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2001 Fiscal Year Annual Research Report

造血因子受容体遺伝子導入による骨髄異形成症候群の遺伝子治療の研究

Research Project

Project/Area Number 12670980
Research InstitutionHamamatsu University School of Medicine

Principal Investigator

大西 一功  浜松医科大学, 医学部, 助教授 (80252170)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 吉田 均  浜松医科大学, 医学部, 助手 (30303548)
竹下 明裕  浜松医科大学, 医学部, 助教授 (00242769)
Keywords骨髄異形成症候群 / 遺伝子治療 / 顆粒球コロニー刺激因子受容体遺伝子 / レトロウイルスベクター / 情報伝達経路 / チロシンリン酸化酵素 / 分化誘導 / 遺伝子導入
Research Abstract

【目的】
造血幹細胞のクローン性異常に基づく造血障害と考えられている骨髄異形成症候群(MDS)に対し新しい治療法の開発のため、サイトカインレセプター(G-CSF receptor : G-CSFR)遺伝子をMDS細胞にレトロウイルスベクター(pMX)を用いて遺伝子導入を行い、G-CSF receptorにおける増殖抑制シグナルの検討を行った。
【結果】
(1)G-CSFRにおける各血球分化過程での情報伝達経路(JAK-STAT系)のリン酸化の解析のため、G-CSFRの発現のないヒトリンパ球系細胞株CEMにG-CSFR遺伝子を導入した(CEM-GR)。CEM-GRではG-CSFの刺激により、G-CSFRとJAK2のチロシンリン酸化が初期に生じ、次にSHドメインを持つチロシンリン酸化酵素(SH-PTP1)のチロシンリン酸化を認め、それに続きJAK2のチロシンリン酸化は減少した。
(2)G-CSFRの4つのチロシン残基を各々フェニールアラニンに置換したG-CSFRを作製した(Y704F,Y729F, Y744F,Y764F)。Wild type G-CSFRと4種類の変異型G-CSFRをCEM細胞に導入し、G-CSF刺激による増殖効果と、同時に免疫沈降/免疫ブロット法にてSH-PTP1のG-CSFRへの結合部位を検討した結果、Y729F G-CSFRを導入したCEM細胞ではG-CSF刺激において増殖増強効果が認められた。Y729F G-CSFRではSH-PTP1が結合せず、JAK2の増殖シグナルの抑制が起きなかった。
【考察】
以上の結果より、G-CSFRにおいてはG-CSFの刺激によりリン酸化されたG-CSFRの729番目のチロシン残基にSH-PTP1が結合し、JAK2の脱リン酸化を起こすことにより、細胞増殖を制御していることが示された。

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Published: 2003-04-03   Modified: 2016-04-21  

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