2002 Fiscal Year Annual Research Report
微小残存腫瘍量(MRD)を指標とした急性リンパ性白血病(ALL)の治療研究
Project/Area Number |
12671002
|
Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
横田 昇平 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (80231687)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鶴澤 正仁 愛知医科大学, 医学部, 教授 (90172064)
|
Keywords | 微小残存病変 / 急性リンパ性白血病 / 小児白血病 / 化学療法 / T細胞受容体遺伝子 / 免疫グロブリン遺伝子 |
Research Abstract |
【平成14年度研究実績】 平成13年度に引き続き、小児癌白血病研究グループ(CCLSG)に登録された未治療小児急性リンパ性白血病症例を対象として以下の通りMRDの定量結果に基づいた治療研究を行った。 (1)登録症例 今年度(14年4月〜12月)の登録数は46例であった。従来のリスク因子(診断時白血球数と年齢)により患者を層別化を行ったところ、HHR群7例、HR群17例、IR群9例、LR群13例となった。それぞれの群に所定のプロトコール(ALL941)に基づいた寛解導入療法を行った。 (2)初診時の白血病細胞の遺伝子解析と症例特異的プライマーの合成 白血病細胞からDNAを抽出し、T細胞受容体遺伝子γ鎖、δ鎖、Igκ鎖遺伝子再構成をPCR法を用いてスクリーニングした。遺伝子再構成を認めたもめは症例特異的なオリゴヌクレオチドプライマーを合成した。MRD検査可能症例は38例(83%)であった。 (3)治療早期のMRD量に基づく患者の再層別化 治療後の骨髄MRDの定量 治療開始後、1,3カ月目(point 1,2)の骨髄DNAを症例特異的プライマーを用いて増幅し、迅速にMRDの定量を行ない、この結果に基づいて、治療の再層別化を行った。治療開始後1カ月目(point 1)と3カ月目(point 2)の骨髄内のMRDで1000分の1(10-3)をcut off値とし、point 1,2ともにMRDが陽性であった7症例(18.4%)のうち、患者(家族)の同意のあった症例には、3〜6カ月目の期間の地固め・強化療法で治療内容の強化を指示した。なお、point1,2のどちらかでMRDが陰性であった症例では従来のプロトコール通りの治療を指示した。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] Okamoto T, et al.: "Minimal residual disease in early phase of chemotherapy reflect poor outcome in children with acute lymphoblastic leukemia-A retrospective study by the Children's Cancer and Leukemia Study Group in Japan -"Leukemia and Lymphoma. 43(5). 1001-1006 (2002)
-
[Publications] Fujiki H, et al.: "Role of human interleukin-9 as a megakaryocyte potentiator in culture"Exp Hematol. 30. 1373-1380 (2002)
-
[Publications] Wang J, et al.: "SCID-repopulating cell activity of human cord blood-derived CD34-negative cells assured by intra-bone marrow injection"Blood. (in press).
-
[Publications] 横田昇平編: "血液・固形腫瘍診断マニュアル"フジメディカル出版. 279 (2002)