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2001 Fiscal Year Annual Research Report

腎炎の発症進展におけるRANTESの役割―遺伝子欠損マウスを用いた解析―

Research Project

Project/Area Number 12671022
Research InstitutionCHIBA UNIVERSITY

Principal Investigator

小川 真  千葉大学, 医学部・附属病院, 助手 (50241956)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 上田 志朗  千葉大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (50201348)
Keywordsケモカイン / RANTES / 遺伝子欠損マウス / 自己免疫性組織障害 / MRL-Faslprマウス
Research Abstract

(目的)RANTES遺伝子欠損マウスを用いて、すでに確立している腎炎モデルの腎障害の発症と進展におけるRANTESの役割を明らかにする。
(方法および結果)
前年度の検討により、加速型馬杉腎炎モデルにおいては、RANTES遺伝子を欠損させても腎障害に著明な差はなく、腎障害におけるRANTESの関与は少ないと考えた。そこで今回はループスモデルマウスに絞って検討を加えた。マウスの作成は、RANTES欠損マウス(-/-)を自然発症ループスモデルマウスであるMRL-Fas lprマウスに5回戻し交配させた上にかけ合わせ、RANTES+/-またはRANTES-/-マウスを作成して比較検討した。その結果、1)生存率 2)腎組織変化(糸球体、尿細管間質、血管病変各々について) 3)血清グロブリン分画及び抗DNA抗体レベル 4)蛋白尿および血清クレアチニンには差がみられなかった。
しかし、RANTES-/-マウスにおいて1)脇窩リンパ節の腫脹の減少、2)気管支周囲の炎症細胞浸潤(特にCD4陽性T細胞とマクロファージ)の低下、3)肺組織での炎症細胞増殖やアポトーシスにはRANTES遺伝子欠損の差がないなどが明らかとなった。
(結論)
リンパ節や肺組織への細胞浸潤に差があったことから、RANTESの存在が免疫・炎症システムに影響を与えたことは明らかで、特に細胞遊走への影響が主と思われる。それにもかかわらず腎障害に差が見られなかったことは、このタイプの腎障害においてもRANTESの関与が限定的であることが示唆される。一方同じ個体の組織でも肺と腎の組織障害にRANTESの関与に差がみられたことは、自己免疫疾患の臓器特異的障害のメカニズムの一つとして、RANTESをはじめとするケモカインが重要な役割を果たすことも示唆された。

URL: 

Published: 2003-04-03   Modified: 2016-04-21  

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