2001 Fiscal Year Annual Research Report
生体磁気計測を利用した胎児の中枢神経機能の発達評価に関する研究
Project/Area Number |
12671061
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
堀米 仁志 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (50241823)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚田 啓二 日立製作所, 中央研究所, 主任研究員
重光 貞彦 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (20235526)
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Keywords | 胎児 / 自律神経系 / 出生前診断 / 生体磁気計測 / 心磁図 / 心拍変動 / 周波数解析 / 超伝導量子干渉素子 |
Research Abstract |
胎児心磁界は胎児生体磁気の中では最も大きな信号であり、規則的に発生するため計測しやすい。そこで本研究の第一段階として、胎児心磁図の心拍数変動周波数解析を用いた自律神経系活動の評価を行った。その結果、正常胎児では妊娠週数の進行に伴って交感神経活動の有意な増加が見られるのに対して、副交感神経活動は一定の水準に留まっているという所見が得られた。しかし、胎児中枢神経機能の発達を直接評価するためには脳磁界の測定が望まれるため、第二段階として胎児脳磁界測定法の確立にも着手した。胎児心磁界であっても母体腹壁上で観測されるのは10^<-12> Tesla(pT)の単位であり磁気シールドルーム内での計測が不可欠であるが、胎児脳磁界となるとさらに10^<-14> Teslaのレベルとなる。これはほとんど現存するSQUID磁束計の検出感度限界に近く、しかも規則的に発生する信号ではないためそのままでは加算処理も困難である。これらの問題点を克服するため、まず第一にハードウェアの改良としてSQUID磁束計の改良に取り組み、円形薄膜型20mm径で分解能<10 fT/√Hzの検出コイル9個を配置して60mm四方を測定でき、胎児に位置に合わせてヘッドを回転できるデュワを備えた胎児専用SQUID磁束計を開発中である。完成は平成14年度になる予定である。また、ソフトウェアの点からは、母体腹壁上から音響刺激をして刺激に反応して発生する胎児脳磁界を加算処理し、さらに胎児心磁界を差分処理して脳磁界のみを抽出する聴覚誘発脳磁界計測法を試行中である。音響刺激装置SMP3100の調整と音響刺激法(500または1000Hz、70dB、50msecの刺激を500回加算)のテストを繰り返しており、胎児専用SQUID磁束計の完成後に臨床応用する予定である。
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Research Products
(1 results)