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2001 Fiscal Year Annual Research Report

生体における酸素センサーおよび細胞内情報伝達系の解明

Research Project

Project/Area Number 12671124
Research InstitutionJICHI MEDICAL SCHOOL

Principal Investigator

黒木 昌寿  自治医科大学, 医学部, 助教授 (90215096)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 安 隆則  自治医科大学, 医学部, 助手 (40265278)
上羽 洋人  自治医科大学, 医学部, 助手 (80316546)
川上 正舒  自治医科大学, 医学部, 教授 (40161286)
Keywords低酸素 / VEGF / NADPHオキシダーゼ / 活性酸素 / 一酸化窒素 / ミトコンドリア電子伝達系 / 一酸化窒素合成酵素
Research Abstract

昨年度までに、低酸素刺激により細胞内の酸化ストレスが増加しこれがセカンドメッセンジャーとしてVEGF遺伝子の発現を誘導すること、また低酸素刺激によるVEGF遺伝子の発現に細胞膜やミトコンドリア膜に存在するK-ATPチャンネルが関与する可能性を明らかにしてきた。以上の結果をふまえ、本年度はミトコンドリア電子伝達系、NADPHオキダーゼ、一酸化窒素合成酵素(NOS)の低酸素刺激によるVEGF遺伝子発現に対する影響を検討した。その結果、低酸素刺激によりミトコンドリア電子伝達系の複合体Iでのスーパーオキシドの産生が増加し、これがVEGF遺伝子の発現を誘導することが明らかとなった。NADPHオキダーゼについては、その構成分両の一つであるgp91phoxを欠損しスーパーオキシドを産生しない細胞株を用い検討した。その結果、NADPHオキダーゼは低酸素刺激によるVEGF遺伝子の発現には全く影響せず、低酸素センサーとしての機能を持たないことが明らかとなった。また、NOはO_2^-との相互作用によりVEGF遺伝子の発現を制御することが明らかとなり、ヘム蛋白を含有するNOSも酸素濃度センサーとして働く可能性が示唆された。
本研究では、低酸素刺激の細胞内情報伝達に一部酸化ストレスやNOが関与していること、またこのことからスーパーオキシドやNOの産生系が低酸素センサーとして働いていることが明らかとなった。低酸素センサーが酸素分子の濃度を感知するためには酸素との結合能を有する必要があると考えられ、このことから低酸素センサーはヘム蛋白質である可能性が高い。本研究では、低酸素センサーとしてのミトコンドリア電子伝達系、アラキドン酸代謝系、NOSなどの関与を明らかにすることができたが、それぞれが含有するヘム蛋白質の役割については検討するまでには至らなった。

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Published: 2003-04-03   Modified: 2016-04-21  

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