2001 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト大腸Aberrant Crypt Fociの頻度及び分子生物学的特性に関する研究
Project/Area Number |
12671255
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Research Institution | JICHI MEDICAL SCHOOL |
Principal Investigator |
冨樫 一智 自治医科大学, 医学部, 助手 (10316531)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚本 俊彦 北里大学, 薬学部, 助教授 (10236862)
佐藤 知行 自治医科大学, 医学部, 助手 (50225976)
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Keywords | aberrant crypt foci / K-ras / 大腸腺種 / 鋸歯状腺種 / 過形成性ポリープ |
Research Abstract |
Aberrant Crypt Foci(ACF)の検索の同意の得られた166名より得られた生検標本のうち、組織学的にACFと判断された117病変のK-ras変異率は36.8%(43/117)であった。ACFを組織所見により分類すると、K-ras変異率は"核異型のない腺管の拡張を特徴とするACF"24.1%(20/83)、"鋸歯状変化を伴うACF"69.2%(18/26)、"核異型を伴うACF"62.5%(5/8)となった。対象として実施した過形成性ポリープのK-ras変異率は30.8%(16/52)であった。(以上は昨年度の既報告)本年度は、腺腫と過形成性ポリープとの中間的な組織学的特長を有する鋸歯状腺腫(serrated adenoma)10病変のK-ras変異率についてauto-sequencerにより検索した。6病変で結果が得られ、K-ras変異率は、33.3%(2/6)であった。変異のパターンは、Asp:1,Val:1であった。以上の結果について、Austaralia Brisbaneに赴きQueensland大学病理学Jeremy Jass教授とdiscussionを行った。なお、ACFのclonalityは、明確な結果が得られなかった。
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