2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12671259
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
佐々木 秀雄 杏林大学, 医学部, 助手 (60333027)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 展次 杏林大学, 医学部, 助手 (40266747)
永松 信哉 杏林大学, 医学部, 教授 (80231489)
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Keywords | 急性膵炎 / 内分泌機能 / インスリン分泌能 |
Research Abstract |
本研究の目的は、ラットタウロコール酸膵炎モデルを用いて内分泌細胞め機能変化を解析し、急性膵炎における内分泌動態を解明することにある。昨年度まで、ラットタウロコール酸浮腫性膵炎モデルでは、isletの形態・GLUT2の発現に変化は生じないが、単離isletにおけるグルコース刺激インスリン分泌能は有意に低下していることを明らかにしてきた。本年度は、正常単離isletにトリプシンを添加し、急性膵炎のin vitro環境下におけるisletのインスリン分泌能の検討を行った。種々の濃度のトリプシン処理後の単離isletにおける、グルコース刺激によるインスリン分泌能はトリプシン濃度依存性に低下した。一方、高濃度(1%)トリプシン処理後の単離isletではトリパンブルーの取り込みは認められず、isletのviabilityは保たれているものと考えられた。以上より、急性膵炎で認められる耐糖能障害はトリプシンなどの活性化された酵素により、islet内部環境の機能的変化、特にインスリンシグナル伝達系の障害が惹起されることによって生じている可能性が考えられた。
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