2002 Fiscal Year Annual Research Report
虚血性心疾患に対するin situグラフトとしての肋間動脈使用の有用性の検討
Project/Area Number |
12671313
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
浜田 良宏 愛媛大学, 医学部, 助手 (90218545)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今川 弘 愛媛大学, 医学部, 講師 (90273622)
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Keywords | 肋間動脈 / Length-Tension relationship |
Research Abstract |
20kgの雌ブタから全麻下に内胸動脈、肋間動脈を摘出した。内胸動脈は内径2.5mm±0.32mm、外径3.4mm±0.28mmであり、肋間動脈は内径0.69mm±0.35mm、外径0.89mm±0.37mmであった。等尺性張力測定による内胸動脈の収縮力はα1-adrenergic receptor agonistで72%±4%〔phenylephrine(300nM)/KCl(80mM)〕であり、acetylcholineによる弛緩反応は15.2%土4%〔acetylcholine(10μM)/phenylephrine(300nM)〕であった。これはラット大動脈に比して低い傾向であった。(α1-adrenergic receptor agonist;92.0%±2.5%、acetylcholine67.2%±15.1%)その他の収縮剤や弛緩剤においてもほぼ同様の結果であった。肋間動脈事よび横隔動脈では管口径が狭小であり、周囲組織との結合が密であることから収縮弛緩の有意な値が得がたいが、肋間動脈のLength-Tension relationshipではD(100mmHg)=1.832mm±0.196mm、F(0.9D100)=0.863g±0.186gであったことから、coronary artery(D;3.48mm±0.12mm、F;8.74g±0.64g)やmesentereic artery(D;5.73mm±0.19mm、F;11.46g±0.71g)と比較しても現状ではin situグラフトとしての使用には不適格な条件であると考えられた。保存液としてpreliminary experimentにてラットやヒトの血管機能温存に適したKlebs-Henseleit bufferおよびDalbecco-modified Eagle's Medium(37℃ 5%CO_2)を用いたが、これらを含めて今後検討を要する課題であった。
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