2000 Fiscal Year Annual Research Report
経カテーテル人工血管吻合装置による大動脈壁治療についての研究
Project/Area Number |
12671321
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
井元 清隆 横浜市立大学, 医学部・附属病院, 講師 (40203335)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野一色 恭晴 横浜市立大学, 医学部・附属病院, 講師 (60033263)
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Keywords | 大動脈自動の吻合器 / 形状記憶合金 / stapler / 張力試験 / 胸部下行大動脈 / 耐圧水漏れ試験 |
Research Abstract |
本年度は第一段階として術中用大動脈自動吻合器の製作を行った。 U字型をした3mm^*4mm幅0.5mm,厚さ0.2mmの形状記憶合金を用いたstaplerを作成した。このstaplerは室温にてこの形状を保ち、体温(摂氏36度)にてU字形の爪の部分が90度屈曲し、ちようどホッチキスを留めた形に変化するように設計されている。このstaplerにて人工血管(UBEシールドグラフト)と犬の胸部下行大動脈切離端を逢着し、十分な強度が得られるかを張力試験にて検討中である。 一方このstaplerを吻合する大動脈と人工血管に等間隔で刺入すべくstapler刺入装置を製作中である。これは1/4円状となっており、大動脈内に内挿した人工血管内腔より複数のstaplerを同時に刺入する装置でこの操作を4回繰り返し、その後のstaplerの体温への上昇に伴い人工血管と大動脈断端が強固に固定されることになる。 張力試験の結果、十分な張力が認められた時点でstapler刺入装置の完成を待ち、犬大動脈と人工血管の自動吻合装置による吻合を行い、耐圧水漏れ試験、大動脈、人工血管吻合部全体としての抗張力を張力試験にて行う。 この結果が良好であれば全身麻酔科に犬胸部下行大動脈を切除、この装置にて人工血管置換術の中枢及び末梢側吻合を施行、術後の血管造影にて吻合部の形態を評価、さらに吻合した人工血管、大動脈を摘出し、これを切開し内膜面より吻合部の状態の評価を行う予定である。
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