2000 Fiscal Year Annual Research Report
損傷中枢神経組織におけるストレス応答メカニズムの検討-microgliaの反応を中心に-
Project/Area Number |
12671341
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
山浦 晶 千葉大学, 医学部, 教授 (40009717)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山上 岩男 千葉大学, 医学部・附属病院, 講師 (90241968)
佐伯 直勝 千葉大学, 医学部, 助教授 (30143275)
村井 尚之 千葉大学, 医学部・附属病院, 助手 (80241967)
久保田 基夫 千葉大学, 医学部・附属病院, 助手 (10225211)
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Keywords | 頭部外傷 / 脳挫傷 / microglia |
Research Abstract |
本研究の初年度では、頭部外傷の作成時に高速8ch入力用インタフェイス(平成12年度購入分)を導入し、体温や生理学的反応を詳細かつ連続的にモニターしコンピューター上でデータの監視および記録を行ったところ、今まで十数年にわたり頭部外傷の作成に用いてきた千葉大式fluid-percussion装置では外傷の程度のばらつきが大きく実験の効率化が図り難い状態であることが判明した。今までは機械の老朽化に対し補修を重ねてきたが、今年度は新たにcontrolled cortical impact装置を用い頭部外傷モデルを作成した。新たな装置の立ち上げに時間を要した結果、計画の一部変更を余儀なくされた。ラットの左頭頂部に直径6mmの開頭を行い、先端直径5mmで角をおとしたimpactorを用いて変形速度4m/sで変形深度1.5mm、2.5mm、3.5mmの3つの条件で脳挫傷を作成した。変形深度1.5mm、では脳挫傷は皮質内にとどまり、2.5mmでは皮質全層から皮質下白質におよび、3.5mmでは背側海馬にまで脳挫傷が達することが再現性良く観察された。また、controlled cortical impact装置による外傷ではfluid-percussion装置に比しapneaが出現しにくいことも観察された。以降、局所脳挫傷の深さに着目して皮質全層から皮質下白質におよぶものを中等度とし、さらに深層におよぶ場合を重症とした。中等度外傷を中心に検索をすすめ、主に挫傷周囲皮質・海馬・受傷側視床に活性化microgliaの出現を認めており、現在時間的変化とその性質の検索にOX42以外にOX6・OX18・CD4・CD8の各種抗体を用いて免疫織化学的検討を試みている。
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