2002 Fiscal Year Annual Research Report
グルタミン酸神経毒性における血小板活性化因子(PAF)の関与
Project/Area Number |
12671344
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Research Institution | TOYAMA MEDICAL AND PHARMACEUTICAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
平島 豊 富山医科薬科大学, 医学部, 助教授 (30135016)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗本 昌紀 富山医科薬科大学, 附属病院, 講師 (10161770)
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Keywords | PAF / グルタミン酸 / 神経細胞 / PAFアセチルハイドロレース / アポトーシス / 慢性硬膜下血腫 / Etizolam / 再発 |
Research Abstract |
1.細胞内PAFacetylhydrolase発現アデノウイルス アデノウイルスベクターを用いて神経細胞にモルモット血漿型PAFacetylhydrolaseをoverexpressionすると、アポトーシスが抑制された。同時にTBA法により脂質過酸化の程度が低下しており、MTT法でミトコンドリアの機能が保持されていることが分かった。PAFacelylhydrolaseによる酸化脂質の分解によってミトコンドリア機能が守られることがアポトーシス減少に関与している可能性が示唆された。この結果はBrain Res(885:128-132,2000)に発表した。単量体のPAFacetylhydrolaseは細胞内にも存在する。細胞内PAFacetylhydrolase発現アデノウイルスを作成し、グルタミン酸神経毒性の防御に関する効果について、血漿型PAFacetylhydrolaseと比較することを平成13年度に試みたが、細胞内PAFacetylhydrolase発現アデノウイルスを作成の作成に問題があり、結果を出すことができなかった。今年度はこのPAFacetylhydrolase発現アデノウイルスを作成をもう一度再検討し、作成に成功した。現在、血漿型PAFacetylhydrolaseとのアポトーシス抑制の機能の比較を行っている。 2.抗PAF受容体拮抗薬の慢性硬膜下血腫の再発防止効果 抗不安薬であるetizolamは抗PAF受容体拮抗薬としての作用も有する。慢性硬膜下血腫の手術後にetizolamを投与した群と投与しなかった群をprospectiveに再発の症状、頭部CT上の残存血腫体積を比較し、etizolamが慢性硬膜下血腫再発を予防することを初めて示した。これらの結果は、学会、論文として発表した。
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